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「よォ。オメェも昼飯か?」
「あ………。」
侍ガール!
昼休み。
お腹が減って、仕事も一段落したところで、私は昼食をとろうと食堂へ。
けれどそれは間違いだったようで。
「ひ、土方さん……。」
「隣座れや。総悟も山崎も一緒じゃねェんだろ?」
目の前には鬼の副長こと土方十四郎と、世にもおぞましい、中年メタボな方々の敵であり、視界に少しでも入ろうものならば、吐き気にみまわれる凶器、「土方スペシャル」が。
あぁ…………。なんで私ここにきちゃったんだろう。マヨの匂いが充満してるよ。
さっき隊長に誘われた時に一緒に蕎麦屋に行くんだったわ。
アイツ帰って来ねェよ。蕎麦屋行ったまま絶対帰って来ねェよ。また仕事サボるよ。
「何だ?座んねェのか?」
「えぇ。ソレを見ただけで吐き気がするので。後でいいです。」
「よーし。もう少しオブラートに物事を包んで言おうな。ちょっと傷つくから。」
そう言いながら、ズゾゾゾッと吸い込むような勢いで凶器を食べる土方さん。
アンタは妖怪か怪物か。はたまたエイリアンだろうか。
そういえば、この人は昔からこうだった。
初めてこの人に会ったのは、父上に初めて屯所につれて来られた日だ。
(なんだお前。雅章さんとこのガキか。)
顔は怖いし、瞳孔開いてるし、マヨラーだし、瞳孔開いてるし。第一印象はあまり良いものではなかった。だけどホントはすごく優しくて、いつも私のことちゃんと見ていてくれる。
──トシおにーちゃん。
「………お前総悟に似てきたな。」
「おかしいのは味覚と胃だけにしてください。」
「え?何俺の味覚と胃がおかしいみたいな言い方?」
「おかしいでしょう?そんな汚物食べて。」
「せめて犬のエサって言ってくんない!?」
何を言うか。犬が可哀想だ。
チッと舌打ちをして、ふてくされたような顔になった土方さん。
ありゃ?ちょっと言い過ぎたかな。
気付かれないようにクスリと小さく笑って、私だけの、特別なご機嫌とりをする。
ごめんなさい、お兄ちゃん?
(そう言えば、怒ってねェよって言って、)
(最後は必ず笑って頭を撫でてくれるの。)
※主人公の容姿は沖田さんに少し……否、かなり似ているっていう設定
※つまーりミツバさんとも似ていたりそうじゃなかったり←
そのうち夢主の絵、載せようかなぁ…。
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