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「っ…クソ、」
侍ガール!
四季を人質に捕られてしまった俺達は、身動きがとれないでいた。
「何で俺はあん時っ…。」
四季がこちらに向かっていたのは明らかで、多分アイツは俺を助けようとしていた。
どうして俺は、それにもっと早く気付かなかった?
どうして俺は四季のそういう性格を考慮しなかった?
総悟と一緒なら大丈夫だとでも?
アイツが斬られそうな仲間を放っておくとでも?
こうなることなんて、予想出来たハズじゃねェか。少し考えれば分かるじゃねェか。
「っ…畜生、」
「土方さんだけのせいじゃねェや。」
いつの間にか近くにいた総悟がそう言った。
「俺ァあんたより四季の近くにいやした。なのに、何も、」
悔しそうに自分の刀を握りしめ、視線を落としている総悟。
いつものポーカーフェイスはどこにもなく、唇を噛み締めていた。
人質どうのこうのより、四季がいないことに、アイツを助けられなかった自分に腹が立つ。
「げっ…真選組!」
急に聞こえた場違いな声に顔を上げれば、視界に入るのは不愉快な銀とその一同。
「コラコラ咲夜、あの人瞳孔開いちゃってるよ。そんなこと言うんじゃねェの。」
「何だテメーら。失せろ、腹立たしい。」
俺の言葉にニンマリと笑って、いいの?とわざとらしく首を傾げる男、坂田銀時。
「お宅の娘さん救出、手伝おーと思ったんだけどなぁ。」
屈辱でも何でもいい
(アイツを救えるのなら、)
(プライドだって捨てられる。)
※ヒロインのためなら銀さんにも頭下げちゃう土方さん。
※咲夜くん二度目の出番なりー!
※沖田さんはきっと心底嫌な顔してるな。
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