2.






「おーが?」

「王牙。それが奴らの名前だよ。」




未来から君に





全ての説明を受け、私とカノンはワープゾーンにいる。目指すは4年前、中2だった頃へ。あの年、私達はフットボールフロンティアで優勝した。それにより、今やサッカーは大人気スポーツとなり、カノン達の時代でもそれは絶えることなく続いているという。しかしそれを国の弱体化に繋がると考えるある者がいた。それが今回過去を変えようとしている犯人らしい。





「で、そのある者って?」

「え、いやだから王牙学園。」

「違う違う、主犯は誰かってこと。いるんだろ?ボス的なのが。」

「え…………分かんない。」

「おい。」





流石はひ孫、そういうところはアイツにそっくりだ。つい懐かしくなって笑ってしまった私を見て、カノンはきょとんとする。その顔もやっぱりアイツに重なるから、みんなに、会いたくなった。




「泉さん。」

「うん?」





ボーっとみんなの顔を思い出していると、カノンが私を呼んだ。





「俺さ、まだまだ助っ人呼びに行かなきゃならないんだ。」

「うん……?」

「だから泉さんはここから1人で行って。」

「う、ん………は?」





え?ちょっと待て。あれ?今この子1人で行けとか言わなかったか?なんでそんなにニコニコしてるんだいカノンくんや。私に1人でワープゾーンを行けというのかい?いや、お姉さんこんな道使ったことないっす。





「それはちょっと無理、」

「じゃあ現地で会おうな!!」





カノンんんんんんんん!?なんでお前は余計なとこばっかアイツに似てんだよォォォォォォォ!!!!!!

そんな私の叫びが彼に届くことはなかった。














時空1人旅


懐かしいあの日々が、脳裏に浮かんだ。









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