「まーた同じクラスですかィ。」




わざとらしく溜め息を吐いてやれば、たちまち不機嫌そうに歪んでいく目の前の顔。横で今年もみんな同じクラスだな!と笑う近藤さんと険悪な雰囲気にオドオドする山崎を無視して土方コノヤローに向かって口角を上げた。




「別に好きで同じになった訳じゃねーよ。」




チッと舌打ちをした土方クソヤローはガタンと大きな音を立てて席に座った。

初めは数人しかいなかった教室も次第に賑やかになってきた。相変わらずZ組は問題児の集まりのようで、一年の時からの馴染みの面々が互いに今年もよろしくと声をかけあっている。





「おーいクソガキ共、席着けー。早くしないと先生怒っちゃうぞー。」





ほとんどの生徒が揃ったところで、終業式以来の死んだ魚の目が現れた。一年の時から俺達Z組担任の坂田銀八だ。銀八は持っていた名簿を教卓に放ると、ホームルーム始めるぞと言って大きな欠伸をした。




「えー、今日は転校生を紹介するー。」




入ってこーい。銀八の声にゆっくりとドアが開かれ、銀魂高校の制服ではないブレザーを着た女が入ってきた。緊張したような顔の女は、銀八に手招きされて教卓のすぐ横まで来ると、自己紹介を始めた。





「お、大江戸第一高校から来ました、東城院四季です。よろしくお願いします!」





深々と頭を下げた女に向けて、まばらな拍手が送られる。思ってたより普通な奴で正直驚いた。




「東城院はなー、最初はA組だったんだけど今朝ちょっと問題起こして急きょZ組になったんだ。」




銀八の言葉に女、東城院は頬をかきながら苦笑いをした。




「まあ細かいことは本人に聞けや。東城院の席は沖田の隣な。」




沖田、手ェ挙げてやれー。……チッ、面倒臭ェ、よりによって俺の隣かよ。渋々片手を挙げると、東城院がテトテトと歩み寄ってきた。






「隣、よろしくお願いしますね。沖田さん。」















初めまして、お隣さん


(で、なんでZ組になったんですかィ?)

(あぁ…その、男子生徒の方を5人程病院送りにしまして…。)

(…………………。)






※久しぶりに3Z更新

※ヒロインの隣はまんざらでもない沖田さんだったけど、病院送りの話を聞いて若干引いた。













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