不思議な島2




私達はサッチさんにもらったメモを見ながら、村で有名だというパワースポットに向かった。
「***は、パワースポットでどんな力を願うんだよい?」

「どんな力・・・うーん、考えたことなかったなぁ。これから生きるための活力!ですかね?」

「はは、なんだそりゃ。まぁ、***らしいねい」

「マルコは何かあります?強くなりたいとか。今でも十分すぎるくらいに強いですけど」

「そうだねい。俺はまだまだだよい。もっともっと力をつけないとこれから先もやっていけねぇからよい。ただ、自分の力で全部叶えてみせるよい」

「おぉ、マルコらしいですね」
この村に来る前からわかってた事だけど、皆自分の力でなんとかする力がすごいと思う。それぞれ人任せにせず、自分でなんとかしようとする。それはきっと白ひげさんの役に立ちたいという思いからなのかもしれない。

「でも、***とならどこでも楽しいから俺の事は気にしなくていいよい」

「うふふ!デートですものね!」
そういって隣を歩くマルコの腕に自分の腕を絡めた。
村の外れということもあり、人がいない。回りは羊や馬などの動物しか見えない。

「・・・あんまりムードがないデートだがねい」

「私はマルコと一緒ならどこでもいいです!あ、あれじゃないですかー?!パワースポット!」

私は目の前に現れた大木を見つけ、声を張り上げた。おそらくご神木なのだろう、しめ縄がついていた。
「わー・・・ここが」

「なんか看板が立ててあるよい。えーと、『このご神木はこの村の初代祈祷師が修行に使っていた物。強力なままじないがかけられているため、時間に注意』・・・時間に注意?どういうことだよい?」

「あ!この時間にしかまじないが効かないってことじゃないですか?!サッチさんからのメモに書いてある通り!」

「そういうことだろうねい。しかし、そろそろその時間あたりなんだが・・・ほら、***、あっちの太陽を見るよい、もう大分日が落ちてきて・・・」

「あーほんとだ。でもなんか、いつもより太陽が明るいような・・・?ん?光が増してませんか?」

「なんかいつもと違うねい?」

そういいながら、日没なのにさらに輝く太陽の光に包まれながら、二人でずっと見つめていた。


****
サッチはいつものように食事を親父の元に届けながら、計画を話すことにしていた。

「ふふふ!親父聞いてくれよ!俺***ちゃんとマルコに良いことしたんだぜ!」

「グラララ!なんだ、またあの二人か!お前ぇらあいつらの事好きだなァ」

「まぁ仲間としてな!んで、祈祷師に聞いたらよ、誰も近づかない時間ってのがあるらしくてよ、その時間にいくように伝えてやったんだよ。たまにはマルコにも恩売っとかないとなぁ」

「んん。俺は前この島に来た事があるが、神隠しの伝説があるところだろ。まぁ、信じちゃいねぇがな。大体そんな場所は悪さをする輩が多いもんだが・・・」

「え?!そうなの?!あいつら大丈夫かな。だから人がいなくなる場所だったのか」

「グラララ!まぁマルコが一緒なら大丈夫だろ!***もしっかりしてるし、心配ねぇよ!」

「そうだな!まぁ帰ってこなくても大人だから大丈夫だよな!」

少しの不安を残しながら、親父と話を終え、マルコ達を待つ。

「あいつら、帰ってきたら絶対俺に感謝するだろうな〜〜。景色も高台で景色も綺麗っていってたし、次の島でマルコになに買わそうかな〜〜」







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