不思議な島1


「なーあいつらほんっと仲いいよなー」
甲板にいるマルコと***を見て、サッチがイゾウに呟いた。

「あぁ、いつもの事だろ」
イゾウは自身の刀の手入れをしながらそう返した。心底どうでもよさそうだ。
「いやさぁ、なんでなのよ。俺にも春が訪れてもよさそうじゃない?次の島で素敵な女の子ゲットしちゃうよ?いいのかな?」

「知らん。親父に聞け。大体、***はそういう目的で乗ってきたわけじゃないだろ」

「そうだけどさー、ずるいよなー。でもま、可哀想だけどね」

「あ?可哀想っていうのはなんでだよ」

「よく考えろよ!大体に日中は誰かと仕事してるし、マルコは隊長だから忙しいのは当たり前だし、***ちゃんだって仕事に追われてるだろ。ちゃんと二人の時間は取れてるんかねぇ」

「いい大人なんだから、部屋ではなんか…いい感じなんだろ」

「なんだよ!!いい感じって!あの部屋で何をやってんだあいつらは!!」

「知らん。お前が言い出したんだろうが…。ていうか気になるなら聞いてこいよ。」

「お前、そんなんマルコに聞いたらまじで殺されるに決まってんだろ!」

「まぁ、そうだな」

「だからよ、俺はマルコの親友として計画があるんだが…。」
***

今回の島は前回と違ってとてものんびりした町…というより村に近いかな。観光できる場所よりも人々が生活している所だ。なんでも、祈祷師がいて占いによって村が成り立っているらしい。
そういう話、大好きだからとても楽しみだった。マルコは信じてないみたいだけど。

「マルコ!この島パワースポットがたくさんあるらしいんですよ!一緒にいきましょうよ!」

「パワースポットねい…。***はそういうの好きだねい」

「行くだけで元気もらえるなんて最高じゃないですかー!村の人の話では知る人ぞ知る場所!らしくて、それ目的で来る人もいるんですって!」

「そうかよい。じゃあ後で行ってみるかよい」

「あ、あーお二人さん。そこのパワースポットはある限られた時間しか入る事が出来ないみたいだぞ??これ、祈祷師にもらったメモだ」

「なんだ、サッチ。お前こういうの興味ないだろい?」

「***ちゃんが好きそうだから、メモっといたんだよ!」
サッチさんが相変わらず思いやりがあって優しいな、なんて思いながら、そのメモを受け取る。
「えーと、日没前の30分前から一時間だけ…??随分短いですね??」

「パワースポットなんだから、しょっちゅうパワーが溢れてるわけじゃないんだってよ」

「あ!なるほどそうですよね。じゃあこの時間に行きましょうね!マルコ!」

「***が喜ぶなら、それで良いよい」

「じゃあデート楽しめよーー!」
そういってサッチさんが船から送り出してくれた。
さぁ、パワーをもらいにいかなければ。


(デート、だよい)
(ワクワクしますね!!)




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