告白


宴の最中、マルコから伝えられた告白。その言葉を聞いた時いつにも増して胸が高鳴るのを感じた。
あの時うまく返事が出来ずに宴は終わり、自室に戻った。今ベッドに横になってはいるが、そこまでの記憶が定かではない。私も一口二口お酒を飲んでいたからか、返事が出来なかったことと、マルコの顔がほんより赤くなっており、私を真っ直ぐに見つめていたこと。それくらいしか記憶がない。

「返事、ちゃんとしたいな…」

俺にしとけよい

その言葉が、ずっと頭の中で繰り返される。好きでも愛してるでもなく、その言葉はとてもマルコらしく、とても嬉しかった。
たしかに、私はマルコが好きだ。

でも私がマルコの側にいてもいいんだろうか。マルコは海賊で、この世界では知らない人がいないほど有名な人で、かなり強い。
私は…そもそもこちらの世界の住人ではない。

(そっか。馴染みすぎて半分忘れてたけど、まだ勘違いさせたままだった)

私の命を助けてくれたマルコ

私に優しくしてくれたマルコ

いつも隣にいてくれたマルコ

気づかない内に、その存在は私の中でとても大きな物になっていて。私もマルコが好きだと気づくのは遅くはなかった。ただ敢えて気付かないフリをしていただけなのかもしれない。
私がこの世界の者ではないと伝えたら、どんな反応をするだろうか?

でもとても重要なことなので、伝えないわけにはいかない。

時計を見ると、まだ日は跨いでいなかった。

(今からいっても迷惑じゃないかなぁ)

もしかして寝ているだろうか…こういうのは早い方がいいに決まっている。
私は自室を出て、マルコの部屋へ続く道をゆっくりゆっくり進んだ。




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