「カッ、カカシくんっ、!」
「なに、**」
「〜〜っ、な、んでもないです…」
なんでもないことない!!
今日はお誕生日だからって、すごくお祝いしてくれて、それからもう何回目かわからないカカシくん家のお泊まりなのに、お風呂を出たと思ったらまたこれだ!カカシくんは巻物と本ばっかり!
彼女として、まだいっっかいも触れられないってどうなの!!誕生日過ぎたのに、まだバージンってなんなの!!
そんな私の心情をつゆ知らず、カカシくんは私に背中を向けて黙々と本を読んでいる。
ちら、と床に目を向ければ、きっちり20センチの隙間が空いたお布団のセットが二つ。
「……カカシくん、そろそろ、寝る?」
「先に寝といていいよ、**」
「…もうちょっと、起きる…」
「ん」
だがしかし、これで諦める私じゃない。一つ大人になった私は一味違うのです。
大人のレディーとして、カカシくんに大人の寝方を教えると言う義務があるのです。
誰だ、ただの夜這いだって言ったやつ、出てこい。
「…カカシくん、なんの本読んでるの?」
「ん?あぁ、ミステリー小説。テンゾウおすすめの」
「ふ、ふーん…おもしろい、の?」
「そんなに」
それとなく近づいて、カカシくんの背中にぴったりと密着する。さりげなく胸を押し当ててみたが、カカシくんはいたって普通、無反応。
……まな板じゃないのに。同世代だったらある方なのに。
「どうしたの?**」
「あ、んっ…」
「ん…今日は寂しがり屋の日?」
「…ん、」
肩越しに唇が重なる。
じんわりあったかい唇に心臓がすこしとろける。
そのままくしゃ、と私の頭を撫でるカカシくん。も、もしかしたら、カカシくんも、…。
どき、どき、と心臓が強く脈打つ。次の言葉をじっと待ってみたら、私の望む言葉はなに一つ出てこなかった。
「一緒に読む?これ」
「……読まない」
「そう、もうすぐ読み終わるから待ってて」
ちがうちがう、そうじゃない。
本じゃなくて私を優先してよ、カカシくん。もっと私を求めてよ。こんなキスだけじゃ、足りないよ。
「……カカシくん」
「ん?どうしっ、…!?」
足りないよ、カカシくん、
目の前に回って、その身を押し倒した。慌てて起き上がろうとするカカシくんよりも先に、倒れた上に乗っかって唇にかぶりついた。
「んっ、んん、」
「っ、まっ、**ッ…」
わずかに開いた唇から舌をねじ込んで歯肉を舌でなぞり、そのままカカシくんのを絡めた。
こんなキスも初めてで、どうすればいいのかわからなかったけど、逃げようとする舌を追いかけて、唾液を絡ませた。
だめだ、もっと欲しい。足りない、全然足りない。
「んぐ、っ、**っ、ハァッ…待てって…んっ!」
「んっ、やだ…、」
スル、と上着の裾から指先を侵入させた。指先が肌に触れた瞬間、びくっ、とカカシくんの体が跳ねた。
なんだこれ、かわいい、
「ん…カカシくん、かわいい…」
「まっ、**ッさっきからなにして…ッ!」
「カカシくんがほしい、の…」
「はぁっ!?ッあ、ちょ、どこ触って…っ!」
するり、するりと指を割れた腹筋に這わせた。なぞるように脇腹をさすると、ぎゅっ、とカカシくんの体が固まった。
男の人も気持ちいって思うのかな、って考え出したらもっとカカシくんに乱れて欲しくなって、すこし出っ張った喉仏を甘噛みした。
「〜〜っ、**っ、!」
「んっ、んっ、ふ、…」
べろ、と舌を這わせて舐めたり吸ったり。
もっと感じてくれないかなって思ってどんどんと首から下に唇を這わせていった。
ぐ、とへっこんだ鎖骨に舌をねじ込んだとき、カカシくんの体がまた跳ねた。
「っん、…!」
「カカシくん、気持ちい…?」
「お前ほんといい加減にっ、〜〜ッ」
骨の部分を唇で噛んだり挟んだり吸ったり。カカシくんの目がちょっとだけトロンとしてきた気がする。
欲情するような表情に、私の体も疼いた。
「**っ!」
「ん、?なぁに、?」
「あ。」
「!」
あ、と一言。すこし口を開けて舌を出すカカシくん。もしかして、キスがご要望なのかもしれない。
カカシくんが求めてくれたことが嬉しくて、体を触っていた手を止めて、カカシくんの顔に手を添わせた。
真っ赤な舌に自分のを絡めようと小さく口を開いた瞬間、ぐるりと体が回る。
「っわ、!?」
「……形勢逆転、ってやつかな、」
とん、と背中には柔らかい布団。目の前には天井をバックにカカシくんがいっぱいいっぱい映っていた。
私のお腹の上に乗るカカシくん。すこし意地悪そうに笑ったカカシくんは、いきなり私の服を捲りあげた。
幸か不幸か、下着はつけていなかった。
「散々やってきたんだから、やられる覚悟くらいあるよね、」
「っ、あ、!」
突然晒された胸を隠す暇もなく、きゅ、と頂をつまむカカシくん。
その瞬間、胸を中心に甘い刺激が体を走った。
びく、と体が跳ねて、その後にゾクゾクと余韻のように甘い刺激が残る。
「あぁ、そっか、俺に襲われたかったんだっけ」
「まっ、やぁっ、!あっ、だめっ、!」
「いいよ。ちょうど誕生日だしね。これを機にオトナの階段とやらを登ってみてよ」
ぐりぐりと胸の先っぽを弄られ、快感とやらが体を駆け巡る。びく、びく、と情けなく跳ねる体を押さえようと、布団を掴んで押し当てるように体を硬くした。
「足りないんだよね、俺が」
「っふ、ぅあ、っ!」
べろり。
そのまま先っぽをザラザラでヌメヌメとした舌が舐め上げる。あまりの刺激に逃げようとカカシくんの体を押したが、彼の力には到底及ばなかった。
「もっと欲しいんでしょ?」
「っやぁっ、!あっ、あぁっ、!」
「乱れてよ、**」
じゅる、と強く吸われる。その刺激に頭がパンクしそうになって、ぐっと背中を反らせた。
抵抗しようとする手は、カカシくんの頭をつかむだけだった。
「…下、脱がせるよ」
「あっ、まって、カカシく、ぅあっ、!」
「ん、…ふ…」
また、かぷ、とかぶりついてきて、じゅ、じゅ、と先っぽを吸われる。
時折噛まれたり、押し潰されたりと弄ばれるそこからは涙が出るほど刺激が強かった。
そうこうしているうちに、カカシくんに服を剥ぎ取られ、あられもない姿にさせられる。
「っやだ、恥ずかし、っ」
「これからもっと恥ずかしいことするけど?」
「やっ、まっ…っひゃぁっ、!」
ぬるり、と足の付け根のところに指でなぞられる。濡れてる、と小さく呟いた言葉があまりに恥ずかしくて、ぎゅっと目を閉じた。
「っあ、あっ、やだ、それっ、!」
「ここ…?、あんま、わかんないけど」
「えっ、あっ、なに、っ!?」
くるくると下の突起を弄られ、さっきとはまた違った快感が体を駆け巡る。
息がどんどん激しくなって、体がガクガクと震えた。
「〜〜っ、ま、まって…、あっ、あっ、!」
「**…気持ちいい?」
「っ、わ、わかんなっ、あっ、」
たぶん、気持ちいいんだろうけど、刺激が強すぎて、体がついていかない。
「じゃあ、もう挿れるね」
「えっ、〜〜っ、うぁ、!」
あんま変わらないでしょ、とそんなことを言いながら、ぬるりと中に侵入してきた指。
謎の異物感と圧迫感で、体がバカみたいに跳ねた。
「うわ、ぬるぬる…」
「あっ、やだ、言わないで…っ、!」
「動かすね」
「〜〜は、あぁっ、!」
ぬちゅ、ぬちゅ、と淫らな粘膜の音が耳に響いた。恥ずかしくて、どうしようもなくて、でもなんだか物足りなくて。
とにもかくにも、もう頭が爆発しそうだった。
「ハッ、あっ、うぁっ、!」
「せま…入るかな、」
「ーーっ、あっ、やだ、それっ、やだっ、!」
ぐいぐいと中の上を押し上げるように擦られると、体がビクッと跳ねて、それから淫らな刺激が体を襲った。
ぎゅうぎゅうと押し上げるたびに息ができなくなって、体が固まる。
「**、これ、好きなの?」
「〜〜、わっかんないよ、そんなの、っうぁ、!」
「でもさっきよりも気持ちよさそう」
「あっ、あぁっ、!」
びく、びく、と体が跳ねる。ぎゅ、とカカシくんの腕を掴んで、体を硬くした。
襲ってくる快感が思考をどんどん攫っていく。
もうカカシくんにされるがままで、操り人形みたいだと思った。
「ねぇ、**」
「、んっ、な、に…?」
「……挿れて、いい、?」
耳元で囁かれた言葉。それだけでまた甘い刺激が体に走った。もう耳ですら感じてしまう。
「嫌なら、やめる、」
「〜〜っ、カカシくん、っ」
ほしいの、もっとカカシくんで満たされたい。もういっぱいいっぱいだけど、それでもカカシくんがの全部がほしい。
「っ、カカシくん、ちょーだい、?」
ポロポロと涙がこぼれた。もう自分がなにを言ってるかすらわからない。
ただ、カカシくんがわずかに目を見開いたことだけはわかった。
「っ、やっぱなしは、なしだから」
「んっ、」
そのまま、噛み付かれるようにキスをされた。ドロドロに溶かされた脳内で、ただひたすらカカシくんを求めた。
ガサゴソとカカシくんが棚を漁ったかと思うと、見慣れない小さな正方形の袋を取り出した。
「っ、俺だって、**と、こーいうこと、考えてたんだからな、」
歯でその袋を開けて、ゴソゴソと下の方で何かをしていた。なんとなくの知識しかないけど、たぶん、ゴムというやつなんだろう。
ハァ、と熱い息を吐いたカカシくん。その表情があまりに色っぽくて、うっとりと見つめた。
「…挿れるよ、**」
「ん、…」
もう頭はきっと働いてない。無我夢中でカカシくんに手を伸ばして、首に腕を回した。
ずぶ、と中に侵入するのを感じながら、音もなく唇を重ねた。
「っ、きっつ、」
「っま、あ、し、しぬっ、」
「だいじょーぶ、っ、たぶん」
「たぶんって、っあ、い、痛いっ、!」
まって、死ぬ。
本当に待って、痛い、死ぬ。
頭が思わず冷静になるくらい痛い。
「一気に、挿れるから、」
「む、むりっまって、〜〜っ、ぅあ、!」
きゅ、と胸の先端を摘まれ、唇を重ねられた。
それと同時にぐぐ、と中に入ってくるカカシくんのそれ。体を貫かれるような圧迫感で、息ができない。
苦しい、苦しい。なのに、なんか、ものすごく、しあわせ。
「っ、はぁ…」
「〜〜っ、か、かしく、っ」
「**、痛い?」
「、けど、すごく、うれしい、」
全部耐えるようにカカシくんの首に抱きついた。
圧迫感と、幸福感と、高揚感と。いろんなものがぐるぐるまわって蕩けてしまいそう。
耳元で、カカシくんが小さな声で、「動くよ」とつぶやいた。
「っは、あっ、あっ、!」
「んっ、はぁ…っ**、!」
「ま、待って、っ、あっも、ゆっくり、!」
ぐちゅぐちゅと体を抉られるような感覚。気持ちいいとかそんな次元じゃない。ただただ、抉られて、苦しい。
「っあ、ハッ、はぁ、っ、!」
「んっ、**、**っ、!」
部屋に響く水音がやけにリアルで、声を出しすぎて枯れる喉が苦しくて、そっか、カカシくんと繋がってるんだ、って自覚させられる。
ぐちゅ、ぐちゅ、と体を貫くたびに、だんだんと体が馴染んできたのか、あの甘い感覚が体を支配し始めた。
「っ**、こっちみろ、」
「ん、カカシく、〜〜っ、うぁ、あぁっ、」
絡み合った視線のまま、唇を重ねた。
何度キスしても足りない。キスをすればするほど好きになる。
なんて、あつくて、あまくて、いとおしいキスなんだろう。
「カカシ、くっ、あっ、すき、ぃっあ、…っ、すき…っ、」
「ハッ…ははっ、…ばか、」
俺の方が好きだから
耳元で囁かれた声のあと、どく、どく、と中が脈打った。その瞬間、わたしの体も変になって、ビクビクと背筋が震えて、目の前が真っ白になった。
はぁ、はぁ、とお互いの息が絡み合う。ちら、とカカシくんを見つめたら、同じように見つめ返してきた。
「ん、」
「…はいはい、」
わがままだな、
その言葉と同時に、ちゅ、と可愛いリップ音が唇を鳴らした。
35mmの呼吸Happy birthday for N.