ナルト 裏 | ナノ




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「っは、ぁ…っ、」
「大丈夫か?**」
「っなんとも、ない、ッ」


ゆさゆさとガイの上でこれでもかと快楽を煽られる。
顔色ひとつ変えずにしれっとしているガイに腹が立つが、そんなこと気にすることができるほど余裕はなかった。


「っ、ん、〜〜っ!」
「今、イったのか?」
「え、んぎよ、!」


最初こそは、笑っちゃうほどへたっクソで(いや、実際に笑ってたけど)、とにかく童貞のガイと処女の私のセックスなんて、なんの快感もなかった。

なのに、数重ねるうちに、余裕だった私の余裕はだんだんと削がれ、それに反比例するようにガイには余裕ができるようになった。


「っ、ハッ、ぁ、…」
「ッう、…」


ドク、ドク、とナカで脈打つそれを感じて、ぐい、とガイの肩を押した。もう抜いて、そう言いながら、物足りなさそうなガイを無視して体を背ける。

正直、何回イったかわからないくらいだけど、それをガイに言うのはシャクだったから、いつも演技だと言い張った。

この体力馬鹿のガイに合わせてたら体がバラバラになってしまう。荒れる息を整えようと深呼吸を繰り返した。


「最後にもう一回…」
「もう疲れた、寝たい」


しかめ面でそう言った。もう体がもたない、なんて言ったことない。不満そうに眉をしかめるガイだが、結局私の言い分をいつも聞いてくれる。今は、その甘さがありがたかった。

ずるりと引き抜かれたそれにわずかに反応する体。ぐずぐずに溶かされたそれはもう我慢とかそんなの制御不可能で。


「大丈夫か?**」
「っ、ねる、」
「おう。おやすみ」
「…ん、」


きっとまだヤり足りないであろうガイ。布団に横たわる私の頭をぽん、と撫でてから別の布団に入っていった。

途端に寒く感じるが、致し方ない。というより、ガイと同じ布団で寝たら死ぬ。主に私がガイの寝相の悪さに潰されて(経験済み)



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こっちはクタクタだと言うのに、やはりこのおかっぱ緑の体力は底知れない。


「…今日も?」
「だめか?」


ガイのくせに、子犬みたいな表情でわたしの布団に入ってくるから、まぁそこそこガイに惚れてる私としては強く出るにもうまくいかず。


「…まぁ、明日休みだし、」


どうしようもないくらい理性ギリギリまでぐずぐずにさせられるのを覚悟して、いつもここはわたしが甘やかす。

そんなわたしの言葉にパッと目が輝くガイ。くそ、なんでおかっぱで全身緑でこんな眉毛が濃いのに、…くそ。

ちゅ、ちゅ、と首や鎖骨、いたるところに唇を落とされる。わずかなくすぐったさに身を捩りながら、ゆっくりと捲られる服をイヤにも意識した。

薄い唇が腹部の皮膚をなぞるように上へと上がってくるのがまたむず痒いようななそんなので。感覚を遮断しようとお腹に力が入る。

ゴツゴツとした指先が皮膚に触れると体が反応するのは本当にやめてほしい。


「っ、」
「さすが、相変わらずいい腹筋だな!」
「…どこ褒めてんのよバカガイ!!」
「アいたぁっ!!」


ばしっ、とふざけたことをいうガイの頭を引っ叩き、羞恥心に耐えながら手で顔を隠した。
はぁ、と息を吐いてみても体の反応は収まりそうにない。

その隙に、するりするりとわたしの背中を這い回る指先が下着のホックを捉えていた。
最初らへんはわたしがずっと外してたり、手伝ったりしていたのに、今では片手で器用に外せるくらいに。身につける技術は確実に間違っていると思う。


「取るぞ」
「っ、ん、」


わずかに背中を仰け反らせた。ガイが外しやすいように、なんて思ってる時点でガイを体が求めていることを否定できなくなる。

ぱち、との音でゆっくりと締め付けがなくなる。別に苦しかったわけでもなんでもないけど、解放されたように息を吐き出すのは緊張の表れだろう。

ずる、と下着ごとたくし上げられれば冷気に肌が晒され、ふるりと震えた。そんなわたしの体をガイの手が包み込むように撫でては胸に舌を伸ばしてきた。


「っ、ハ、…ん…」


ぴちゃ、と淫らな粘液の音が耳に入る。息を吐いたり、身体をよじらせじわじわ襲ってくる快楽を逃がそうとするが、あまり効果はない。

時折弱い部分を優しく舐め上げるその舌がなんとも甘い刺激を与えてくる。


「濡れているな、**」
「っ、だまって、」


いつの間にか、ガイの指先が下の方へと伸びていき、そのまま足の付け根からぬるりと敏感なところに指を当てた。
困ったことにわたしの体は随分と濡れやすくなったようで。触れられるたびに体から熱が溢れ出てくるのが腹立たしかった。


「ふ、ぅっ、…」


快楽がぞくぞくと背中を這い回って脳が溶かされるような感覚だ。気を抜いたらあられもない声を出しそうで。
ぎり…と歯を食いしばって体を硬くするが、じきに襲ってくるら強い刺激。


「んんっ、…!」


ぎゅ、とそこを押しつぶされたと同時にガクガクと体が震えた。


「イったのか?」
「っ、演技っ、つってんでしょーが、」


余裕なんてないけど、口元を緩めて震える体を抑えるように言った。我ながら浅はかな策だが、この単純バカはそれすら信じてくれる。少し悲しい顔をするのは心苦しいけど。


「そうか…」


いつもなら、そう言ってしょぼくれる。素直になれずに申し訳ないとは思うけど、やっぱり素直になれないから何も言えずにいる。

のに、今日は違った。


「そうか!演技か!」


なぜか意気揚々と。ん?と疑問しか残らず、じ、とガイを見つめたが、なぜかガイは嬉しそうな理由はさっぱりだった。


「そうか、そうか、いつも聞いて悪かった、**」
「なんのこ、っと…っ、ん、ッ!」


ぬぷ、といとも容易たやすく中に侵入する長い指。すでに濡れそぼったそこは指を受け入れるように快楽を伝えてくる。

こっちの気も知らずに激しく指を動かすガイ。ぐちゅぐちゅと淫らな粘着音と必死に我慢してるのに漏れ出す声が鼓膜に伝わってきて恥ずかしくなる。


「っも、っと、ゆっくりして…ッ!」


そう、いつもなら、優しいガイは、ゆっくりと私が声を我慢できるギリギリまではゆっくりしてくれるのだ。いつもなら。

なのに今日のガイは違った。


「そうか!もっとゆっくりか!」
「っんぁ、!んんっ、まっ、〜〜ッ、ゆっくりって、!」


なお一層激しく動かされる指。戸惑いと同時に体を駆け巡る快楽に抗えず、呆気なく快楽の一線を越える。


「あ、!」
「今までわかってやれんくてすまんかったな、**」
「な…にを、ッ」


荒ぶる息もそのまま、いつもとはえらく違うガイに頭が混乱する。なんか嫌な予感がする、そう思って問いただそうとしたが、ガイの行動がそれを妨げた。


「っ!?まって、ちょっと待って…っ!」
「そうか!待ってか!」
「〜〜っ、ぅあ、!」


いつの間にか服を脱いでいたガイ。それどころかいつの間にか挿れる体勢にされ、意気揚々と私の腰を掴んでなんの迷いもなく突き立てた。


「ガ、いっ、…!今日、変、ッ!」
「俺も少しは女心とやらがわかるようになったんだ」


今まですまんかった、だがもう大丈夫だ!

ぐちゅぐちゅとそれはもう最初っから激しく動かされ、私の中の警告音が最大級に鳴った。めちゃくちゃ、嫌な予感しかない。


「や、ぁっ、!」
「大丈夫か?**」
「心配するならッ、とめてよ、!」
「ん?それはわからんな…」
「はぁっ?〜〜っんん、!」


ガクガクと体が揺れた。絡み合う粘液が音を立てるが、それよりも私の声の方が激しくて。


「まって、待ってってば…っ、あ、んんっ、!!」
「**、演技か?」
「っ、だからなに、!」
「そうかそうか、**は恥ずかしがり屋だからな!」
「なっ、!?」


やばい。
ガイが(いつもの数倍は)おかしい。そして私の体がもたない。
渾身の力を使ってガイの顔を掴んで私の顔を向き合わせた。


「ガイ、なんか、あったでしょ…っ!!」
「ん?なんのことだ?」
「とぼけないで…!!」


なんでだなんでだと頭を悩ますが、これといった答えは出てこない。それどころかガイがまた私の背中を持ち上げ、快楽で煽るものだから考える思考がそっちに全部攫われる。


「ガイ、ッむり、もう無理だから…っ!」
「そうか、もっとか!」
「ちが、無理って…ッ!」
「**は恥ずかしがり屋だから、思ったことと反対の言葉が出るとカカシに聞いてな!」


っあのクソカカシ!!!

ようやく見つけた諸悪の根源。しかし見つけたところで、今の状況を打破できるすべは持ち合わせていなかった。


「あ、あぁっ、!や、〜〜っ、だめ、止めて、ッ!」
「そうかそうか、**もいつになく乗り気だな!」
「ちがっ、本音だってば…ッ!」


じゅぶ、じゅぶ、と奥深くを抉られ快楽が止まらない。既に体には許容範囲内の快楽が流れてくるのに、ガイは一向に止めるどころか激しさを増すばかり。


「あッ、あぁっ、やっ、〜〜ッ!」
「**も楽しそうで何よりだ!」
「ッどこ見て言って…っ、んんっ、待って、も、だめだって、っ!」


脳が溶かされそうなほど激しい刺激に涙が生理的なこぼれた。びく、びく、と何度体を震わせて絶頂したか。


「やだっ、も、イきたくな、っ!」
「一度出すぞ、**」
「んん、っ!」


ドク、ドク、と中で脈打つそれをダイレクトに感じながら頭が真っ白になった。
一回出したからって、この体力おばけは終わるわけがない。


「〜〜っ、嘘ついたの謝るからっ、」
「ん?なんの嘘だ?」
「ッ、演技とか、ぜんぶ、っ、だからもう許して…っ!」


こんなことを言う日が来るとは。だがもうこんなことを言わざるを得ないほどには体が堕ちてしまっている。

なのに、このバカはなに一つわかっちゃいない。


「そうか、許して、か」


どうやら、何かの地雷を踏んでしまったらしい。

にんまりと口を歪めてドヤ顔で私を見つめるガイ。背中に悪寒が走ったのは言うまでもない。


「つまり、俺の好きにしていいってことだな?」


この世で、これほど日本語が通じない相手はいたんだ。



その日、気絶すらさせてもらえないほどの快楽に、私の体は死んだ。

これは家訓だ。嘘は滅多につくもんじゃないし、ガイとセックスするときは死を覚悟しろ。



きみの呪文見破った!
(カカシ、殺す)

「あ、俺殺される」