ナルト 裏 | ナノ




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for 紫様



ただ俺は、突然家に来て泣いている**を、家に入れただけだった。本当に、それだけだった。


「…抱いてください、」
「………は?」


思考回路が止まった瞬間、トン、と肩を押され、後ろの布団に体を預ける形になった。思いもしなかった言葉に体が反応するのが遅くなる。


「っなにを言ってるんだ…!」
「お願い、先生…」


ようやく動いた体で**の肩を押し返す。泣きそうな表情で何度もお願いと呟く**に狼狽はひどくなる一方だった。

説明しろ、と問いただしても、意味のわからないことを口にする**に、やはり頭はついていかない。


「先生、わたし、初めては先生がいいの」
「何のことを言ってるんだ、!」
「3日後、色をするの、先生」
「っ、なに、?」


**は、班の中でも諜報に重きを置いていた。だからそんな彼女が色任務をすることになんの疑問もなかった。しかし今の時代で、まだ十代後半とはいえそんな少女が色任務をすることはかなり稀だった。
人を惹きつける容姿が、こんなところで仇になるとは。


「だから先生、お願いします、抱いてください」


今にも泣き出してしまいそうな表情に強く出れない。だから自室で二人きりという状況を打破するすべはなかった。
きっと**はパニック状態に陥っているに違いない。そうでもなければ、おかしい。一回り上の男なんかに言いよるわけがない。


「なぜ俺なんだ、!他にもお前には…」


掴まれた手のひらからは少し冷えた体温が伝わる。少し火照った頬と甘く鼓膜を震わせる声に、情けなくも背筋がゾクッとした。


「だってネジ先生が好きだから」


俺の手を掴んでいたそれはゆっくりと流れるように背中に回る。その緩慢な動作がいとも簡単に視線を拾った。ぱち、という音とともに、うっとりとした瞳で息を吐く**。
そして迷いもなく再び俺の手をつかみ、膨らんだそれへと手のひらを重ね合わせた。

だめだ、やめろ。抵抗する思考がジワジワと奪われていく。柔らかなその感触が体をじわりじわりと温めていった。


ーーお願い、抱いて、?


その瞬間、頭が真っ白になる。
ほんの少しゆっくりと瞬きをした瞬間、甘い吐息をすぐそばで感じた。
血色のいい柔らかい唇が音もなく触れる。だめだ、これは。なんてもう自分に反抗する意思は欠けらしかなかった。

ぬめりのある舌が唇を舐め、そのまま口内へと侵入してくる。ねっとりとした舌が歯肉を這う動作に気がおかしくなるほど頭がぼうっとした。
無意識にその舌を誘おうと僅かに口を開いていた。そうすれば待ってたと言わんばかりにスルリと入ってくる舌。


「ん、…ん、」
「……は、」


小さな声が漏れるたびにもっともっとと欲が膨らむ。その甘く溢れる声が聞きたいと手が動くのは情けない男の性がだろうか。


「っ、ハァ…」


生暖かい息が吐かれるたびにまだ足りないと体が動く。ぴくり、ぴくりと体を震わせる**に確かな満足感を覚えていった。
視界に映る**は、切なそうに眉を下げていた。


「…怖いか?」
「ネジ先生だから、…怖くない」
「……そうか」


止まらない。
頭の中が**の甘さに支配されていく。言葉も、声も、行動も、全て甘ったるくて麻薬みたいに癖になる。
さらに求める体がゆっくりと誰も触れたことのない肌へと侵入していき、滑らかな肌を存分に堪能していった。


「っあ、」
「もう、硬くなってるな」


体を反らせて我慢する**をもっと惑わせたくて、ツン、と勃った膨らみの先端を指で遊んだ。
我慢できない声が小さく漏れるたび、体が震える。感じている事実に満たされていく欲と増幅する欲。
快感に耐えきれないような表情で**は笑って口を開いた。


「ん、だって、先生が、触れてるから、」
「…それ以上煽るな、**」


濃厚に口を重ねる**の舌に応える。最初こそは積極的に舌を動かす**だが、ほんの少し敏感な先端を摘めばびくりと体を震わせて何もできなくなった。
支配している感覚がさらに欲望を駆り立てていく。

気づけばその背に腕を回し、布団の上にその華奢な身を組み敷いた。余裕なんてない癖に、それでも笑ってくる**を乱れさせたくなる。


「**、ッ」
「んっ、あ、…せんせ、ッ」


後頭部を掴んで荒々しく唇を重ねた。反対の手でを足の付け根へと伸ばし、するりするりと下着の中に侵入させた。
ぬるぬると淫らな体液を指にからませ、割れ目をゆっくりなぞった。その行動に体を震わせて声を漏らす**があまりに妖艶で、声も息も全てを支配したくなる。


「すごい濡れ方だな」
「あっ、ん、…」
「一人で慰めてたのか?」


わざと指を荒立てて水音を鳴らす。同時に逃げようとする舌を絡めとり、じゅるりとそれを甘噛みしながら啜った。少し悔しそうに目を細める**に、加虐心が煽られる。

が、**もただではやられなかった。


「先生のゆび、想像してたの、」


試すような視線。本当は余裕なんてない癖に、俺を深みにはまらせるように淫猥な言葉を並べてゆっくりと溺れるのを待っている。

は、淫乱だな、
そんな言葉を吐き捨て、濡れそぼった敏感な突起を指で押しつぶすと、強く漏れる声と、ため息。
キス越しに漏れる甘美な声はなんとも色気があって、やすやすと俺を溺れさせる。

深く深く、溺れるように指を中に侵入させた。押し返す肉に抵抗し、ぬるぬると上の壁を押し上げれば、びくりと腰を震えさせて一層声をあげる**。


「うあっ、あ、っん、やっ、」
「中も、すごい感度だな」
「ひぎっ、!」
「全部敏感すぎて、どこが一番いいのかわからないな」


余裕のない本来の顔になっていくのをまじまじと見ると優越感に浸れる。
グイ、気まぐれに強く押し上げれば、なお一層声をあげて目を見開く**。その顔は快楽に乱れ、**の魅力を引き出していた。

もっとその顔が見たい。
その一心で指を一本追加してぐちゅぐちゅと淫らな音をわざとたてながら、一番敏感なそこを責め立てた。


「聞こえるか?濡れてる音」
「せん、せっ、あっ、あぁ、!」
「ははっ、もうイクか、**」


だらしなく口を開けてキスすらままならない。だが足りない。秘部を責める指はそのままに、ツン、と主張する寂しそうな胸の突起へと舌を伸ばした。
そうすれば、壊れたように喘ぐ**。快感に溺れた表情は何者よりも唆られる。


「っあ、すき、そこ、きもちぃ…ッ、せんせ、あぁっ…きもちい、」
「は…そうか、」
「ああっ、!だめ、あっ、すき、あっ、そこすきッ、あぁ…ッ、」


嬌声が一番大きくなった時、グリグリと敏感な突起を親指で押しつぶせば、声も出せないほど乱れ果てた**。ガクガクと腰を揺らし、体全身が震えた。

ずるりと指を引き抜き、愛液が絡まったそれをペロリと舐め上げれば、歓喜で震えるような表情で見つめる**。
足りないと言わんばかりに笑いかけてきたから、その生意気な唇に俺のを落とした。

こっちももう余裕はない。はち切れんばかりのそれを出して、**の秘部へとそれを当てがった。


「挿れるぞ、**」
「せんせ、もっかい、キスして、」


どこまでも、どこまでも、深みに突き落とそうとしてくる。
煽りすぎだといなし、貪るようなキスをしてから、ゆっくりと挿れていった。体を強張らせた**が眉間にしわを寄せた。


「〜〜ッ、」
「っ力を、抜け、**」


ガチガチに固まった体ではできることもできない。力を抜け、と求めて見ても無理だというように首を振る**。
そんな行動にわずかにため息を漏らした。なんだ、そんな正直な反応もできるのか。


「一気に挿れるぞ」
「っ待って、あっ、」


ちゅ、とキスを落としながらさっきのように胸の突起に手を伸ばした。きゅ、とそこをつまべば、声をあげて全身の緊張がスルリと快感にさらわれた。

それを見計らい、無理やり腰を掴んで奥へとそれを侵入させる。歓喜に震える**はなんとも操りやすいか。そしてそれが、どれほど男に満足を与えるか、こいつはわかってやっているのだろうか。


「っは、ぁ…ッ」
「ッ…初めての割に、もう感じてるのか…?」


ビクビクと生き物のように自身を締め付けるそこに、背徳感と高揚感が支配した。結合部から覗く血液に、ゾクゾクと背筋を這うそれは支配欲の表れだろう。

微かに上がる息。ぱち、と**と目があって、苦しそうなのに物足りなさそうな顔をされ、直観的に、キスを待ってる顔だと思った。


「んっ、」
「っはぁ、…」


貪るようなキス。いくら口を重ねても満たされない。もはや**を全部食い尽くさない限りその欲が満たされないように感じた。


「うぁっ、や、ッ…だめ、あ、」
「っ嫌というわりに、腰、自分で振ってるだろ…ッ」


グチュグチュと接合部から泡が吹く。快楽に溺れて壊れるなんて抜かすから、壊れればいいと思った。
淫らに快楽に全部委ねればいい。おかしくなって、ずっと俺ばかり求めればいい。

そこに、先生なんて意識はなかった。


「っうあ、せんせ、ッあぁ、!」
「はっ…名前で、呼べ、**っ、」


先生という言葉が、背徳感や罪悪感を助長した。教師として失格なのはもう重々承知している。それでも、この貪るような行為をやめられなかった。


「〜〜っ、ねじ、あぁっ、ネジ、すきっ、!」
「**ッ、は、…**、」


流れに任せて、好きだと口が動きそうになる。
しかしそれはすんでのところで止められた。最後の理性とやらが、ストップをかけたらしい。

乱れながら名前と愛を何度も喘ぐ**に、言葉で答えられないから行動で示した。俺を好きだという**への、懺悔なのかもしれない。


「ネジっ、あっ、すき、ネジ…っ」
「んっ、ッ…**…!」
「あっ、いくっ、いっちゃ、」


淫猥な言葉を並べて喘ぐ**に欲をぶつけそうになる。

刹那、一層高く声をあげた**の中がふるふると痙攣する。かくいう俺も、ギリギリのところでずるりと引き抜き、ドロドロと**の腹部に欲をぶちまけた。


「はぁ…んっ、…せんせ、」
「っ、はぁ…**、」


虚ろな瞳で俺を見つめる**が、朧げな動きでその欲を人差し指でペロリと舐めた。それだけなのに、また荒ぶりそうな体。少し冷静になったかと思えば、すぐこれだ。


「ナカに出しても、良かったのに、」
「…バカ言え」


トロンとした目で、見るな。もう手遅れなのはわかっているが、争いたがる理性がいた。くだらない。自分が情けなく、くだらない。

こんな小娘に、理性をぶっ飛ばされるなんて思ってもいなかった。


「ありがと、せんせ…」
「**、」


目を見たらわかる。俺が好きだという目だ。特別な視線に気づいてなかったわけじゃない。ただ、それが恋なのかを判断することができなかっただけ。

うとうとと瞳を閉じる**。
そういえば、色任務をするんだってな。


(……クソ、)


俺に止める権限なんて、一つもないのに、たった一回抱いただけでこんなにも惑わされるとは。

最後の独占欲の表れが、行動に出た。**の意識が落ちるとともに、その唇に最後のキスをした。


これが、最後だ。



何処へも行けない回遊魚
元に戻るには、あまりに遅すぎる。