ナルト 裏 | ナノ




/ / /


for 紗夜様



「っ、サイくん、どこ触ってるの…ッ!?」
「ん?胸だけど?」


最近、サイくんのボディータッチが過激です。


△▽



土曜日の昼下がり。私もサイくんもお仕事のお休みが被ったけどいかんせん私には事務仕事があった。夜にゆっくりしたいからカタカタと真面目にパソコンと向き合ってたら後ろから構ってオーラのサイくんが背中にもたれて来た。


「なにしてるの?**」
「ちょっとだけお仕事残ってるから、終わらせてるの」
「…それ、今やらきゃダメなやつ?」
「後ちょっとなの。だからもうちょっとだけ待ってね」
「もうちょっとっていつ?」
「うーん、…30分くらいかな」
「……」
「ッ重い重いつぶれちゃうよッ!!?」


サイくんが全体重をかけるプラス力を入れてもたれてくるからもれなく私のオデコとパソコンはごっつんこ。スペースキーあたりをオデコで押し付けてしまい、画面には真っ白の空白がずらりと並ぶ。


「わわっ、!?」
「僕より優先しなきゃだめ?」
「だってお仕事だから、!」
「…じゃあいいよ」


ふっと軽くなった背中。やれやれ、と苦笑しながら空白をバックスペースキーで消していった。もう少しだけ待ってね、そう思って定位置に指を配置した時、事件は起こった。


「ひぎゃっ、!!?」
「あはは、色気のない声」


ばっと勢いよく首を下に傾ければ、白い肌が膨らみのある私の黒い服にぴったりと張り付いていた。はっきりと言えば、胸を鷲掴みにされた。


「っ、サイくん、どこ触ってるの…ッ!?」
「ん?胸だけど?」
「そうじゃなくて…!!」


ブラをしているからなんとか耐えているものの、羞恥心だけはいただけない。強めに揉まれてわずかながら痛みを感じた。待って、何してるの、本当に。


「ちょっ、やめっ、」
「**、仕事しなきゃだめだよ」
「手止めてよ…!」
「気にしないで」
「気にするよ…っ」


ぴったりと背中にひっつき、全くいやらしくない手つきで揉まれるから、何も感じなかった。
もうやっちゃえ、と勢いとやけくそでタイピングを再開した。


「**」
「んー?」
「いつ終わる?」
「もーちょっと…」


カタカタカタ…
部屋に響くタイピング音に似つかわしくないサイくんの行動。無我夢中で仕事に励んでいたら、片方の手が胸から離れた。

まぁいっか、そう思っていた私だったが、その手が背中を器用に這い回り、わずかにブラが後方に引っ張られたのを止めればよかったとすぐに後悔した。
ぱち、と呑気な音を立てると同時に徐々に緩んで行く胸の締め付け。さすがにこれには堪えた。


「サイくんっ!?」
「仕事」


慌てて付け直そうと後ろに回した手はやすやすと取られ、キーボードの位置へと戻された。
無表情なのに楽しそうなサイくんの声色が無性に悔しくなって、絶対構ってやるもんかと気になる開放感を無視してキーボードをタップした。


「っあ、」
「………」
「まっ、なにして、っん、」


さっきとは違う、いやらしい手つき。ずるりと上げられたブラの下で舐め回すような手つきに、ぞわぞわと背中に悪寒が走る。

手が止まってるけどどうしたの、なんていつも通りのテンションで言うもんだからこっちも負けてられるかと口を噤んだ。それでも、彼の方が一枚も二枚も上手で。


「っあぁ、!」
「**先生、これなんですか?」
「っ、ちょ、やめっ、!」
「この硬いの、何か教えてください、**先生」


**先生、なんて昔の呼び方で甘えたように言うサイくん。胸の頂を遠慮なく弄ぶからぞくぞくと背中が震える。
彼の指先がキュ、と摘むたびに、息がはっと詰まって体がビクッと跳ねた。


「**先生、エロい声ですね」
「いい加減にっ、してっ、!」


何時もより過剰に反応してしまう。そう言えばずいぶんご無沙汰だったなぁ、なんて思考が頭をよぎった。


「服の上からなのに勃ってるのわかりますよ」
「いわっ、ないでぇ…ッ」
「淫乱先生だ」


変態、と耳元で囁かれた後にペロリと舐められた。ぶわっ、と鳥肌が立つ。固まった体を追い詰めるように耳元で淫らな水音がダイレクトに脳を揺らした。


「っん、あっ、や、だめッ…」
「だめなの?」


とうとう服の中に侵入してきた少し冷たい手。なんの抵抗もできずにただパソコンの上に置いてある腕がプルプルと震えた。
快楽から逃れようと体を曲げるが、逃すまいと執拗に胸にいたずらをするサイくん。

男性なのに綺麗で滑らかな指が踊るように胸を這った。


「んっ、あっ、あぁ…ッ、」
「僕にイタズラされるの、待ってたみたいな反応だね」
「ちがっ、そんなこと、っん、」


指が硬くなったそこを弾くたびに漏れる喘ぎ声。声が恥ずかしくてグッと唇を噛み締めたら、サイくんの指はそれを許すまいと口の中に指を無理やり突っ込んできた。


「んあっ、!」
「舐めて、先生」


口内を暴れる指に唾液が絡んで行く。ただ必死に舌を動かしたが、効果があるかはわからない。

胸と、耳と、口の中をイタズラされてるだけなのに、どんどんと体が蕩けていくのがわかる。頭も体も熱くて、もうサイくんのなすがままだ。


「サイくっ、だめ、お仕事、」
「**が言うなら、このままやめるけど、やめてほしい?」
「ふあっ、あぁ、っ」


口の中を離れたサイくんの指が、とうとう足の付け根へと伸びていった。あたかも当然のように下着の中に侵入しては、その割れ目をぬるりと這った。


「足、自分で開いたの、わかる?」
「っ、ちが、そんなことっ」
「びしょ濡れだけど、ここ」


彼の言うように、わずかに脚を開いたかもしれない。でもそんな事実を突きつけられ、羞恥で頭がさらに混乱する。
秘部がぬるぬるしてるのは、唾液か、私の淫らな液か。


「やめてほしい?」
「〜〜っ、サイくんのいじわる、!」
「あはは、最高の褒め言葉だ」


サイくんのせいだ。こんなことしなかったら今頃仕事はほぼ片付いてたのに。
彼から与えられる快感に耐えようとしてももう無駄だった。堕落した体はむしろ彼の愛撫を待ち望んでいる。


「どうするの、**先生」
「っ、ばか、」


やられっぱなしは癪だから、最後の抵抗の意思として、無理やり体を反転させてから彼の首に腕を回した。

ちゅ。
なんて、可愛い音を鳴らして、彼共々床に倒れこんだ。

仕方ないんだもん。だって久しぶりだし、サイくんがえっちだし。あんなイタズラするから、仕方ない。

そう自分に言い聞かせていたら、サイくんがニヤリと笑って仕返しと言わんばかりにキスをしてきた。それも、深くて甘いやつ。


(…参りました)


年下の彼には、いつも敵わない。



恋愛光線びびび
(先生っていうと、何も言えなくなるの、昔から変わらない)