刀を交えて花一匁 丙 | ナノ

 16.紅桜篇『終/咲かずに散る花の名を』(8/8)

















『……うーい』
「………」
『何回かけ直す気だよ……いい加減にしてくれこの無言の催促。俺だって神様じゃないんだから、死人はどうやったって生き返らねーの』
「………」
『岡田自身も周りもそれを受け入れてたろう? 生存意欲MAXなお前とは前提からして違うんだって。焼香でも炊いて死者は安らかに寝かせといてやれ』
「………」
『……(もう喋らねーぞ)』
「………」
『……(もう喋ら……喋……)』
「………」
『……………えっ……泣いてる?』
「………」
『お前、そんなに岡田のこと……お、お守り持ってきただろ? うん、うん……そうだよ、だから泣くな……泣くな……』
「………月見バーガー」
『地球のジャンクフードが恋しい? そ r は知らね。あー、電波悪くなってきたな。今後連絡も難しくなる。最終確認だ。地球から出れば直接 a ルタナの補給は d きないから怪我はなるべ k しないように。回復速度は通常の人間程度に設定し t おく。緊急時はお守りの中身を使え。以上。質問は?』
「………」
『よし。じゃあ頑張れよ──古兵衛』



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