臆病




「あ、赤司あのさ、」


「なに?」


「なんか、近くない・・・かな?」


昼休み、いつも通り向かえの席に座って話してたはずなんだけどいつのまにか私の横に座ってた赤司。

まだそれだけならいいんだけど、幸いなのか不幸なのか私の座ってる席は壁側で、私の肩に、頭・・・あずけてる状態


「そうか?」


そうか?じゃないでしょ・・・!
どう考えても近いし、それより赤司いい匂、じゃなくて心臓の音バレるよこれ!


「う、ん、近い、よ」


心の中では早口で話せるのに実際口にするとカタコトになっちゃうし、動けない


「そう、嫌ならどくけど」


「い、嫌では・・・ない、かも・・・」


「なんだそれ」


ふふっと綺麗に笑いながら頭をあげる赤司。
それとは反対の私。


・・・はぁ、私はどうしたいんだろ。
この間泣きたくなったばっかりなのに、
期待しちゃう自分がものすごく嫌。

こんなに近いのに、一歩も踏み出せない。


臆病者だ



「赤司先輩!」


静かな図書館の中、明るく聞きなれない声が響いた


「図書室では静かに・・・で、なに?」


「す、すみません・・・えっと、私一年の柿根千埜って言います!」


なんか、かわいいなぁ


「名前じゃなくて用件を聞いてるんだけど」


なんか赤司手厳しい・・・?
でも最初はいつもこんなんか


女の子はさっき注意されたことをもう忘れたように大きな声で言った



「あ、あの、マネージャーやりたいんです!」






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オリジナルを出してしまってすみません。
そして女の子の名前は「かきね ちの」です。

なるべくあまりいなそうな名前を選んだのですが、皆様とかぶってしまってたらすみません・・・!

でも個人的に「ちの」っていいですよね
自分で考えておいてかわいらしい・・・


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