連絡先




とうとう携帯を無くしてから、放課後まできてしまった…………。職員室に行って聞いてみたけど落とし物届けは出てないらしいし。部活に見学に行くからついでに聞いて回ってみよう。



と、思って聞いてまわったところ誰もみてないらしい。今は皆で校門で赤司を待っているところ。


「盗まれたのかな……」


一人でとぼとぼしてたらさつきちゃんがすかさず私が見つけだしてあげるから元気だして!って…もう天使

「誰がお前の盗むんだよ。」 

「ぽてこっちかわいそうッス…!」


それに対して


「…青峰…急に暴言吐くようになったね。そんで黄瀬、いつから名前呼びになったの。」


こんなんじゃツッコミ間に合わないよ。
ところで気になってたけど緑間さんと紫原くんだよね、横にいるの。なんだか緑間さんの目線がさっきからめちゃくちゃ痛いんだけど…

「こいつ、誰なのだよ」

「今日からマネージャーになったぽてこちゃんだよ!朝話したじゃない」

「ああ。こいつか」

「あ、今日からよろしくお願いします緑間さん、と紫原くん」

緑間さんには元からみられてたけど紫原くんもなぜだか急にガン見しだした、怖い


「紫原くんとかやなんだけど」

「え…じゃあどうしたら」

「しらないしー」


………。
私と紫原くんの沈黙の中


「なんで俺だけ"さん"なんだ」

「え」

「呼び捨てでいいのだよ」

「あ、はい」

「敬語じゃなくていいのだよ」 

「あ、うんじゃあ遠慮なく!」


この人……まるで自分だけ仲間外れは嫌だみたいな…そうだったらかわいいな
緑間さん…じゃなくて緑間は変わり者と噂をよく聞いてたし自然に敬語になっちゃった


「ごめん、おまたせ。じゃあ帰ろうか」


私と緑間の話が終わったところでタイミングよく赤司が来た

「あ、赤司、おかえり!」

「………」

「?」

「…ただいま」


するとすかさず青峰が喋る

「そこいちゃこらしてんじゃねーよ、帰るぞーアイス買いにいかなきゃなー」

「なっ!してない…!」

私の反応に赤司が笑う
なんだか私ムキになって子供みたい…

「桃っちにアイス奢らなきゃっスね!」

「やった〜黄瀬ちん、ありがとー」

「は?!」

「よろしくなー黄瀬」

「えっ、ちょっ…!緑間っち助けて…!」

「………」


えええ?!スルーすか?!なんて嘆く黄瀬。
なんだか賑やかで楽しいなぁ…

「あ、きたかぜ」

「?」

賑やかな中赤司が話しかけてきた
そして、

「はい、これ」

赤司の手には私の携帯。

「…?!なんっ…どこにあったの?!」

「俺がもってたよ」

「え、」

嘘………中身…まさか中身みてないよね…?
見られたんじゃないかとその先の言葉がでてこない

「同じクラスだったのに俺の連絡先知らなかっただろ?だから入れておいたよ。」


赤司の……連絡先……
やばいすっごい嬉しい。にやけそうな顔を押さえお礼をいう

「……あ、ありがと…」

「それと…」

まだなにいるのかと赤司の言葉に耳を傾ける
そして笑いながら一言、


「俺もお前の寝顔、携帯に入ってる」


「………え?!」


ば、ばれてた?!………………てゆうか、ん?!
え?寝顔…?!撮られてた……?!?!うっそ、もう、…え?!
桃ちゃんがぽてこちゃん?顔赤いよ?と言ってきた。それ以上追い討ちかけないでほしいな…さつきちゃん…


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