てれほん




「もしもし」
『あ、先輩?』
「どした?」
『先輩今日デートしてたでしょ』
「!」
『今日サッカー部休みだったんでぶらぶらしてたら先輩見つけちゃいました』
「……」
『先輩彼氏いたんすね』
「言わないで」
『どうしてですか?別にいいじゃないですか』
「いやだって恥ずかしいじゃん」
『……へー、』
「なによ」
『先輩でも恥ずかしいって思うことあるんですね』
「うわ、すげーうぜえ」
『いつから付き合ってんですか?』
「2ヶ月前くらいからかなあ」
『……ふーん。告白はどっちからっすか?』
「なんで成神にそこまで教える必要が」
『面白いから?』
「うわあ、」
『で、どっちから告白したんすか?』
「……私だよ」
『え……』
「なに文句あるの?」
『先輩、そいつのこと好きだったんですか?』
「じゃなきゃ告白したりなんてしないでしょ」
『意外、』
「どこが」
『先輩鬼道さんが好きなんだとばかり』
「なんで鬼道?ないないないない」
『なんとなく……?』
「鬼道は友達としては好きだけどそれ以上は、ないなあ。ゴーグルマントだし」
『それ関係あるんすか?』
「ていうか恥ずかしいの。視線が刺さるのよ」
『あー、確かに。ていうか先輩、鬼道さんと遊んだことあるんすか?』
「あるよー?一緒にご飯食べに行っただけだけど」
『先輩こんど遊びましょう』
「そういや成神と遊んだことってないね」
『だから遊びましょう』
「いいよー」
『でも彼氏さんはいいんですか?ダメって言われても遊びますけど』
「なんとか、大丈夫なんじゃないかなあ」
『彼氏かー』
「成神は彼女いないの?」
『いたら先輩なんかと電話してません』
「あんたいちいちうざいね」
『ありがとうございます』
「ほめてないからね?」
『知ってますよ』
「あんたも早く好きな人くらいつくりなさいよー?」
『……いますよ』
「え?なんだって?」
『だから、』
「え、誰?」
『……なんで先輩に教えなくちゃならないんすか』
「私の訊いておきながら……!」
『もう俺の話はいいっすよ』
「よくないっての!誰?私の知ってる人?」
『よく、よく知ってる人ですよ』
「えー、年上?」
『2年』
「私と同い年じゃん!沙紀とか?」
『なぜそこにいくんすか』
「わかんないや」
『もう十分ヒント与えましたんで。あと彼氏持ちです』
「うわ、みんな彼氏いるから特定できない」
『それは良かったです』
「よくないよ。……でも成神と恋について語る日がくるとは思いもしなかったよ」
『俺も先輩に彼氏ができる日がくるとは思いもしませんでした』
「年上は敬おうね、成神くん。あと彼氏いたとしても奪っちゃえ!」
『他人事だと思って……、まあいつも通りアタックは続けていきますんで』
「そのいきよ!」
『……なんか調子狂いますね』
「私は応援してるからね」
『先輩に応援されたら実るものも実らなくなりそう』
「むかつく」
『ははは、じゃあ切りますね』
「もうかけてくんな!」
『ワン切りいっぱいしてやります』
「やめて眠れないから!」
『ざまあ、』
「うっぜえぇえええっ!」





!!!!!
続く




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