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教室の前で深呼吸をする。
『すーはー』
「はいはい、早く入るよ」
萩原に背中を押される。
『まだ心の準備が』
「ダメダメ。諦めてね」
そしてそのまま教室に入る。教室に入ると伊達、降谷、諸伏、松田の4人が喋っていた。
「みんなおっはよー」
萩原の声にみんながこちらを見て、それぞれおはようと挨拶を交わす。私はというと松田の鋭い視線に耐えられず、萩原の背に少し隠れるようにする。するとタイミングよく教官が入ってきたので席につく。集中なんて出来るはずもなく、教官の話が全然頭に入らなかった。お昼になりみんなで食堂に行こうってなったタイミングで松田が私の腕を掴む。
「悪い。こいつとちょっと話あるから、後から行くわ」
昼休憩終わる前に早く来いよーなんて言って、みんな先に行ってしまう。私はそのまま腕を引っ張られ人気の無い場所に連れていかれる。
「昨日あの後急にお前帰るからびっくりした。つーかあんな時間に女1人で帰ってんじゃねぇよ。心配すんだろーが」
『うっ』
「電話も出ねぇし、メールの返事もねぇ。お前が心配でおかげで俺寝不足」
『先に帰ってごめんなさい。心配かけてごめん、なさい』
「まぁ無事だったんならそれでいい」
松田のそういう所が好き。どんどん好きが増していく。
「なぁ、聞きたいことあんだけど」
『な、なんでしょうか』
松田の事が好きだとか言ってしまった事だよね。
「昨日俺の事が好きだとか言ってたの、あれ酔った勢い?それともみょうじの本心?」
予想通りか。酔った勢いで言ったと思われたくない。私の松田に対する気持ちは本物だ。
『私は………』
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