40days 御沢祭 | ナノ
24days 御沢祭
LOVE! LOVE!!LOVE!!!
11.02.20〜11.03.30までは御沢の日!40本御沢!
御沢も皆も大好きです!




つまりこれが愛なのだ



*後輩御幸×先輩沢村
年齢逆転



「お前はもう少し、こう…しおらしく出来ねぇの?遠慮っつーかさ、配慮っつーか…さあ?」


突然何を言い出すかと思いきや。
ストローを思いっきり吸い上げて、ぷくっと頬っぺたを膨らませた沢村先輩が、大真面目な顔でそう言い放った。

さっきまで、昨日の練習がどうの、今日の投球がどうの、来週の練習試合がこうの言ってたはずなのに、これはなんてまぁ唐突かつ、話の脈絡が存在しないこと。


「…いきなりですね。」
「ずっと考えてたんだよ。お前、後輩のくせにちょっと…いやだいぶ生意気過ぎだし…。」
「ふーん。…で、それで?」
「…?」
「それで俺に、どうして欲しいんですか?」


向かい合わせの机の上で、指と指を交差させて肘をつく。
ファーストフード店の狭い机だと、少し乗り出すだけでぐっと距離が近づいて、何もしてないのに、反射的に怯んだように後ろに後ずさった沢村先輩が、何だか困ったような顔をして黙り込んだ。
…俺がこの人のこういう顔を見たくて、いつもこんな風にからかってるんだなんてこと、きっと思いもしねぇんだろーな。

だってこの人、バカだし。


「…何を、って、…言われてもそれは…。」
「俺、あんまり先輩後輩って気にしないんで、分かんないんですよ。だから、悪いところがあれば改善するように努力するんで、教えて下さい。沢村セ・ン・パ・イ。」
「…こういう時だけ後輩の仮面被りやがって。」
「やだなあ。俺はこれでもいっつも後輩らしくしてるつもりなんですよ。」


へらりと笑みで交わそうとすると、笑うなと睨まれた。


「あんまり生意気だと、いつか他の先輩に睨まれるぞ…。」
「その時は、沢村先輩が護ってくれるんですよね?」
「調子に乗んな、バカミユキ。」
「だって俺、沢村先輩のこと信じてますし?」


沢村先輩が呑んでいたジュースを、ひょいっと指先で引き寄せて、後少しだけ残っていた中身を一瞬でかっさらう。
あ!と驚いたような先輩の声が聞こえるのと同時に、俺の喉がコクンと鳴った。


「…やっぱ俺、お前のことすっげぇ嫌い。」
「えー?俺は先輩がすっげースキですよ。」


怪訝そうに歪められた顔を見ながら、どんな顔しててもこの人は面白いんだよなあと子供みたいに思う自分に小さく笑う。どこまでも楽しませてくれる先輩を見てると、口笛でも吹き始めそうな気になる。


「だからまぁ、俺は沢村先輩にさえ嫌われなければそれで良いです。」


俺の言葉に、ぐっと息を意を無くした先輩が、顔を隠すように俯いて、ぼそりと呟く。


「…バカいうな、お前なんか既に嫌いだ。」


奪い返された空のジュースのカップに刺さるストローを、沢村先輩はそれはもう強く強く吸い上げた。








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