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廊下に立ちつくす、ツインテールの影を見つけた。後ろ姿がすでに美人の雰囲気を醸し出している。暫く眺めていたいが、流石に話が進まない。


「えっと、リナリー、さん?」


影が振り返る。予想以上の美人さん。


「貴方が新しいエクソシスト?」


頷く。ふわりと彼女が笑った。可愛い。思わずこちらも笑んでしまう。


「私はリナリー・リー。よろしく、黎音」

「よろしくお願いします」

「敬語なんて使わないで! これから一緒に戦う仲間なんだから。それに、呼び捨てで構わないわ」

「うん、わかった、リナリー」


仲間。それは、彼女の『世界』。エクソシストになった時点で、いや、この教団に来た時点で仲間だというのか。ナカミを、知ったわけではないのに。彼女の甘さ。簡単に人を信用して、『世界』に組み込む。そして彼女の強さでもある。痛みを、共有することのできる。


「そうだ、教団の中、案内しなきゃね。黎音の部屋にも行きましょ」

「うん、よろしく」



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