小説 | ナノ
好きな子との話A(佐疫/平腹/谷裂)

佐疫

「好きなんです」
「えっ?」
「す、好きなんです!」
「い、一回落ち着いて」
「落ち着いてます!」
「落ち着いてるなら俺の上からどいて…」
「い、嫌です!だっていつも佐疫さん話の途中でどっか行っちゃうし…!」
「佐疫、それは組手か」
「斬島、どう見ても違うよね」
「では俺の知らない格闘技なのだな。斬新だ」
「斬新過ぎるだろ!」
「さ、ささ、佐疫さん…」
「うわ、ちょ、服を脱がそうとしないで!」
「ほう、先に相手の衣服を脱がせた方が勝ちなのか。勉強になる」
「だ、誰か…ツッコミ役…」
「なにしてんだよ昼間から」
「田噛!頼むよちょっとなまえを俺の上から退かせて…」
「だりい」
「飯に行くか」
「そうだな」
「ちょっ…!」
「今日は絶対逃がしませんよ!」


平腹

「好きってなにー!?」
「なに恋愛ソングみたいな事言ってんの?」
「だってさー!漫画に書いてあったんだよ!田噛に聞いても教えてくんねーし!」
「なんて聞いたの?」
「オレの事好き?って!」
「なんて?」
「シカトされた!」
「一番辛い反応だね」
「なんでー!?殴られるよりマシだし!あっ、なー!!なまえはオレの事好き!?」
「へっ」
「なー!どう!?」
「う、うん、嫌いではないかな」
「ん?それってつまりどっち!?」
「す、すきかな」
「やったー!オレもなまえの事好き!!」
「(かわいい)」
「なまえがオレの事好きって言ってくれたってみんなに言って来よう!!」
「やめて」

谷裂

「好きだの嫌いだの下らん。我々は獄卒だ、そんな浮ついた事を言っていてどうする」
「えぇー…でも、感情を知ることも大事だと思うなあ…」
「馬鹿め、そんなことを言っているから今日みたいに俺の足を引っ張るハメになるんだ!」
「でも、肋角さんが言ってて…」
「なにっ」
「下らないかなあ」
「…まあ、少しくらい貴様の意見を聞いてやってもいいだろう」
「うん、あのね、まずさっきは助けてくれてありがとう。これは純粋な感謝!」
「…ああ」
「あとね、わたし結構谷裂くんの事見てるんだけど、何でだか知ってる?」
「知らん」
「わたし谷裂くんが好きなんです、これは純粋な愛情」
「…は?」
「分からなかった?結構鈍いんだねー」
「な、なにを」
「ふたりっきりでこんな話してたから、ちょっと純粋じゃない気持ちが湧いちゃった。谷裂くんと楽しいことしたいなぁ。さて、これはなんて気持ちでしょう?当たったらご褒美で、外れたら罰ゲームね!」
「…当たるか外れるかで何があるんだ」
「どっちも一緒なんだけどね」
「!!」





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