小説 | ナノ
木舌に絡み酒



「木舌って手おっきいねー。ほら、あたしのとこんなに違う!」

「う、うん。そうだね」

「腕もふとーい、胸板あつーい」

「なまえ、ちょっと触り過ぎ…」

「なんでぇ?仕事仲間のよしみじゃん、仲良くしようよー」

「いや、充分仲は良いよ。でもさ、おれだって膝の上に乗られたらちょっとさ、」

「嫌なの!?」

「い、嫌じゃないよ。でもね」

「じゃあいいじゃん!」

「うん、えっとさ、おれも男だし」

「だし?」

「……ごめん、飲ませすぎたおれが悪かった」

「あたしそんなに飲んでないし!」

「ほら、部屋まで送ってあげるから」

「飲んでないし!」

「はいはい、飲んだ飲んだ。一升瓶開けたでしょ。おんぶするよ」

「やーだー飲み足りない!」

「おれは酔いが醒めたよ…って、ちょっと」

「んー?」

「どこ触ってるの」

「お腹ぁ」

「くすぐったいよ」

「固いけどぷにぷにー」

「佐疫呼ぼうかな」

「だめ!秀才色男にこんな姿見られたら恥ずかしい!」

「酔っぱらいっていう自覚はあるんだね」

「内緒にしてぇ」

「はいはい、じゃあじっとしててね」

「はーい」


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たじろぎ気味の木舌を書きたかった


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