ごめんと囁いた声はきっと貴方に届かないね。
ねぇ雲雀。貴方は何を欲しがったの。
貴方のその掌なら何でも掴めるでしょう。金も、地位も、名誉も、女も。何もかも思いのままでしょう。
その掌から唯一零れ落ちたのが、掴めなかったのが、掠りさえしなかったものが、私だと気付いたときには遅かったのね。
異国の空を見てるだろう貴方の姿を想像したら、何故だかとても愛しくなった。
嗚呼。

懐かしい鳥の声が聞こえるまで後数秒。


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