雲雀はマニキュアが好きらしい。きゃあきゃあと黄色い声で話しながらボンゴレ本部の廊下を歩いていく女の子達が、昂奮気味にそう話していた。どうやら、彼に褒められたらしい。確かに真ん中の彼女は雲雀好みの容姿と、雲雀好みの真っ赤なマニキュアで彩っていた。三人組と擦れ違い、また歩を進める。知らないんだ、ふふ、ばーか。なんて。ほくそ笑んでスキップするような、わたしは性格の悪いおんなです。

だけどそのわたしを好きな雲雀も、きっと悪いおとこだと思うのだ。
わたしの真っ赤なネイルがライトに光る。


第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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