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「ああーん!相変わらず痺れる強さですー!!」
「はぁ…」


数分後、流れるような動きで全ての悪魔を塵に還した雲雀と、大鎌から人型へと戻った綱吉が、路地裏で戯れていた。
正しくは、綱吉が雲雀にじゃれ付いていた。
溜息つく雲雀に、ぽんと、後ろから肩を叩く人影。


「…相変わらずですねえ、」
「……六道、」
「あっ!むっくろー!やっほー」






此処で一度、正しく説明をしておこう。


雲雀恭弥。
彼は並盛中学の風紀委員長である。しかし、彼はそれだけではなかった。
否、そもそも。彼は人間ではなかった。
半人半魔。母親は人間で、父親が悪魔という特殊な存在。
ついでに、アホみたいに強い兄が二人いる。
学校では黒髪黒目で、銀髪碧眼を隠していることも追加しておこう。

そして、沢田綱吉。
彼も雲雀と同じく、並盛中学の一生徒である。表向きは。
彼も人間でないどころか、こちらは列記とした純悪魔。
それも大悪魔の一人である。
それがどうしてこうして半魔の雲雀に懐いているのかは長くなるので割愛しようと思う。ただ、悪魔にとって、実力が全てとだけ言っておこうか。

最後に、六道骸。
彼は、上記の二人とは違って、純粋な人間である。
しかし、戦闘においては決して足手纏いになどならない。
ホントに人間?レベルの実力で、笑みさえ浮かべて悪魔を狩る、最高クラスのデビルハンターだ。
半魔の雲雀と純悪魔の綱吉とは、当初は殺し合った仲だが、今は背中を預けられるほどに信頼している。


何だかんだで上手くいっている三人。
今日も今日とて、雲雀は片手に綱吉をぶら下げて、骸が綱吉をからかって帰還する。




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