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目を覚ますと、そこは自分が住み込む骸の屋敷だった。
霞んでいた意識が覚醒する。
先ほどまでの出来事を思い出し、勢いよく起き上がった。


「っ、雲の人…!」
「凪!急に起き上がってはいけません!」
「骸様…っ、雲の人、雲の人が…!!」
「落ち着きなさい、順を追って説明しますから」
「っ…」


ベッドからも飛び出そうとした凪を落ち着かせ、骸が椅子に座る。
そして、ゆっくりと話し始めた。

「…まずは、君のことですが。森の外れに倒れていたところを、沢田綱吉が運んできてくれました」
「…え?」

「彼の話によると、こういうことだそうです。…雲雀恭弥が、薔薇の呪いを受けた。
遠くからだったので、急いで駆けつけたときには全て終わってしまった後だったそうです。薔薇に襲われそうになった君を、雲雀恭弥が庇い、負傷した。君も知っているように、あの呪いを受ければ彼らと同じものに成り果ててしまいます。
彼も例外でなく、身体を茨に食い破られたそうですが…それを、彼は捻じ伏せました。魔物に成り果てながらも、意識は彼のままだったのです。
ようやくそこに駆けつけた沢田綱吉に気を失った君を預け、もうここにはいられないと森の奥へと姿を消した…それが、今僕の知る全てですね」


目の前が、真っ暗になった。
自分を庇ったせいで、彼が薔薇になってしまった。
自分のせいで、彼が姿を消してしまった。


「…凪、今回のことは貴方のせいではありません。悪いのは、君じゃない」
「で、も…っでも!私のせいで…雲の人が…!」
「君のせいじゃない…っ、君を責める理由なんてないんです」






…続かない\(^p^)/

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