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「へぇ…"学校"ってこんな場所なんだね」


視線が痛い。
高台で謎の不審者さんと出遭い、あまりの怪しさに言うことを聞いてしまったが、回りからの視線が、それはそれは痛かった。
…まぁ、当然かもしれない。


だって、その不審者さんは滅茶苦茶美人だったのだから。


どうやら彼は太陽の光に人一倍弱いらしく、番傘だけでは防げない日光を避けるために包帯を巻いていたらしい。
どんな紫外線カットだよ!
室内に入れば大丈夫らしく、校内で包帯を取った不審者さんの素顔には、それはもう驚いた。
いや、目元から、確かに若い人だなとは思ってたけど、うん。
けらけらと笑いながら我が物顔で校内を闊歩する彼に、俺はもう何も言えない。
…そういえば、この人、雲雀さんに見つかったらどうしよう。

……。

…あれ、どっちにしろ死亡フラグ?
俺にはバッドエンドしか残されてないの?
最悪だ!!どうして俺の人生こんなのばっかなんだよ!
誰でもいいから俺を助けて…!


「十代目――!!」


一番来て欲しくない人来た――!!


「…あ、はは…あはは…」




俺、終わったな。
グッバイ、世界。短い間だったけど楽しかったよ。





「何?君、」
「あん?テメーこそ誰だよ、十代目に何してやがる」
「ちょっと道案内をね。応接室ってところを探してるんだけど…」





はい、死亡フラグ確定。






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