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あの後、私は震える身体を叱咤してベッドに戻り、無理矢理眠りについた。
苦しくて、涙が溢れて、それでも、昨日の恭弥の言葉が頭から離れなくて。
それでも、ふらつきながら恭弥の後を追う。
本当に浮気しているのか、確かめたかったのだ。
いつものように仕事に行くのかと思いきや…彼は、人通りの少ない道へと入っていき、しばらく歩くと、立派なホテルが見えてきた。
昨日の言葉が急速に甦る。


「また明日、いつものホテルで」
「よろしくね、ナツキ」


……ナツキさんに、会いにいくのだろうか。
嫌だ、恭弥、行かないで。
そんな想いを踏みにじるように、恭弥はホテルに入っていってしまう。
泣きそうになったけど、ここまできたのだから、引き下がれない。
相手が誰でも、どんな人でも…とにかく会ってみないと、気が治まらなかった。
恭弥の後を付いてホテルに入り、口八丁手八丁で警備員を丸め込んで(そういうのは得意だ)、こっそりと後を付ける。
最上階のスイートルームに入っていったのを見たとき…もう耐えられなくなって、後先考えずに部屋に飛び込んだ。


「恭弥…っ!!」





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