ネタ帳 | ナノ
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きっかけはささいなことだった。
毎日毎日飽きもせずに僕に群がってくる女の子達にうんざりする毎日。
気持ち悪く媚びてくるくせに、いざベッドに入ればこれまた気持ち悪く恥じらう。
今さら恥じらっても遅いよね、全然欲情しないよ。
僕にとって、セックスはただのスポーツだった。
剣道と同じ、身体を動かしてスカッとする運動。
ただ、必要なのが竹刀か相手かの違いだ。

適当な女の子の家で適当に運動して、それで帰る。
ただそれだけ。
自分の家に上げたことも、左之さんや土方さんみたいに、女の子とベッドで眠ったこともない。
腕枕?
ふざけないでよ、腕痺れるじゃない。

まぁ、そんな感じで適当に生きてた時、彼女に会った。
男好きで有名だった彼女は、想像と違ってとても魅力的だった。
自分の欲に忠実で、打算も欲望も曝け出していて…汚いところを認めて、それを誇って。
自由に奔放に生きる彼女は、僕には酷く美しくみえた。
今思えば、きっと一目惚れってやつなんだろうね。
とにかく彼女に近づきたかった。
セフレをたくさんもってるらしかったから、彼女の耳に入るようにひたすら派手に女遊びをした。
…プライベートには絶対に立ち入らせずに。

そんな、少し変わった遊び方をしていたからか、しばらくすると彼女からセフレにならないか、というお誘いがきた。
もちろん、二つ返事で了承した。

それから色々あったんだけど、晴れて恋人同士になった僕と名前ちゃん。
名前ちゃんは今までのセフレときっぱり手を切ってくれたから凄い嬉しいんだよね。
正直、セフレ継続覚悟の告白だったし。
僕は、名前ちゃんとセフレになったその日から女遊びしてないし。
名前ちゃんと関係を持つための手段でしかなかったからね。
付き合ってからそのことを漏らすと、少し照れくさそうにしながら「馬鹿総司…」って言われた。
可愛かったから、許す。



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