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クスクス。 楽しげな笑い声が教室に響いた。 教室の空気が緊張と言い様のない恐怖に支配された。 その瞬間。
「ホント、つまらなさ過ぎだったよね、
ラミア、アストー…?」
残酷で耽美に歪んだ口元。 座っていたハズの彼ら姉弟が、いつの間にかツナの前まで来ていた。
「ホント、拍子抜けだぜ。コイツら、すぐビビんだもん」 「綱吉の空気に呑まれるようじゃ、これは期待できないなぁ…」 「Σあ、ラミアひっどー」
クスクス、クスクス。 静かな教室から漏れる妖しげな哂い声が、 ゲーム開始を静かに告げた。
(逃げろ、と本能が叫ぶ)
(その自分の直感に)
(素直に従えばよかったのに)
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