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「皆ぁ〜アストーくん達困ってるよぉ?」
はい空気読めてない馬鹿略して"KYB"の登場〜。 なにコイツまじキメェ。 あ?顔?? 顔は関係ねぇよ、いや、俺らからしたら中にも行き着かねぇけど。 姉さんもといラミアと比べたらヘド吐きそうな勢いだけれども!! あれはねぇだろ…。 げんなりとした顔でラミアの腕に自分の腕を絡めるアストー。 アストーのキメェ発言の理由はぶりっこでも顔でも喋り方でも無駄にいいスタイル(ただしくびれが残念)ですらない。 それは……
「ゴメンねぇ〜でも、皆も転校生が珍しいからだと思うのぉ。許してくれるぅ?クネクネ」 「……………………」 「……………………」
今、双子は同時に思った。
"コイツ、キメェ!!!!!"
どうやらあのクネクネがお気に召さなかったらしい。 ラミアは額に青筋を立て、アストーに至っては机の下に青色の炎をあげている。 純度の高いその炎は俗に言う"狐火"の類い。 "ヒト"では到底作れ得ない代物である。 人化、つまり魔力を極限まで押さえ込み、人間となんら変わらない状態を取った二人だが、どうやらアストーの我慢の限界らしい。 魔力を封じていても"狐火"レベルが苦なく出せてしまう辺り、やはり彼らは"真祖"なのか。 そのままアストーの炎が机に侵食するかと思われたその時、
「おはよっ!!!」
無邪気で楽しそうな笑顔を浮かべた、琥珀の少年が現れた。
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