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―――――6年前、
「うぇえ、ヒック、…ぐす……」
純日本風の立派な屋敷の庭で、1人の男の子が泣いていた。 重力に逆らった茶髪の髪の毛、幼い頃のツナだった。 淡い水色の、品の良い着物に身を包んでいる。
「ほら綱吉…もう泣かないで?」
そんなツナを慰めているのは、ツナより少し背の高い黒髪の男の子。 ツナと同じく、黒い着物に身を包んでいる。
「ふぇ、だってぇ……ラミアと、アストーっ、…行っちゃったっ!!」 「泣かないで……大丈夫。ちゃんと帰ってくるって、言ってた」 「きょうや兄ぃ……ぐす、」 「ね?…ほら、僕と遊びに行こう?」
ニコッと笑って、ツナに手を差し出す幼い雲雀。 一瞬躊躇うも、ツナも満面の笑みを浮かべてその手を握り返した。
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