舞妓さんの1日
舞妓は基本的に夜に仕事があるのですが、わたしの場合はトレーナーとしても活動しているので基本的には夜のお座敷には出ません。だからお昼の舞台にしか上がれないんです。
第一マツバにいが許してくれません。
起床は朝七時、マツバにいは私よりいつも早く起きて何故だかベッドの縁に座ってにやにやしています。
「おはようななし」
「おはよう、マツバにいはいつも早いね」
「それはもちろん(以下略」
朝ご飯は家族当番制で、ゴミだしはマツバにいの仕事です。現在父はポケモンリーグの役員で寮に入って、母はシンオウに舞妓さんとして出張しているので実質二人で切り盛りしています。
「おはようななし」
「あ、ミナキさんおはよう」
たまに三人になります。
ミナキさんは何だかんだ気兼ねなく過ごせますが、アカネちゃんやハヤト、ホウエンのダイゴさんやら加わったりすると大変です。特にダイゴさんは前日からマツバにいとべろんっべろんに酔っ払うパターンが固定化しているせいか、朝起きるとマツバにいがいない場合はダイゴさんとリビングで死んでます。
朝食を済ませたらすぐに家を出て、マツバにいに送られて9時にはかぶれんじょうの隣の借座敷でお稽古を済ませます。最近芸を広げるために三味線を始めたのですが、なかなか上達しません。大抵お昼ころまでしごかれてへろへろになります。
午前稽古が終わると、お昼ごはん。最近は近くのお店でオムライスを食べるのが好きです。一時期はお弁当を作っていたのですが、マツバにいが毎朝毎朝鼻血を出すので精神衛生上やめることにしました。
「あらモモセ、何書いてはるの?」
「あねさんには秘密っ」
「いけず、そんな子ぉにはさくら餅あげまへんえ」
「コウメさんのいけず!」
20110516