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「世間は夏休みだなあ。休み欲しいなあ」
「仕方ないよ、夏こそ皆挑戦に来るんだから」

「あーそうか‥」

「何だ、マツバはまだふてくされているのか」
「あ、居候の挙げ句に家賃滞納してはるミナキはんやわー」


「謝ったじゃないか。家賃だって明日には振り込まれるはずだぞ!
それとイヤミ言うときだけ舞妓言葉になるのはやめろ!」


「ななしに非は無いよミナキ」
「私だって、私だって苦労しているんだ!各地で待ち伏せする家の者をどんな気持ちで倒していくか‥」

「スイクン諦めろよスイクンハンター(笑)」
「珍しくあにさんが正論おすなあ」
「ははは、ななしは辛口さんだな」


「(笑)をつけるな!しかもそれは辛口じゃなくバカにされていることに気づけ盲目シスコンめ」


「第一おまえの家の父さん、もうミナキに世襲させる気満々じゃないか。諦めたらいいのに」
「ほんに」




ピンポーン




「あ‥来客」
「ななし見てきて、僕はミナキを実家に送り返してくる」
「はあい」
「うわばかやめろ!いややめて下さいませんか!」

「ほら来いよ。玄関から帰られるなんて思うなよ、勝手口からつまんでやる」

「誰が出るもんかああああ私の作った味噌汁が恋しくなるぞそれでもいいのかあああああ」



‥‥‥‥



「すんまへんなあ、お待たせしてしもうて‥あ!ワタルはん!ええ、‥!
ど、どないしましょう、ええと‥!」
「いや、気を遣わなくていいよ。ジョウトに仕事が有って寄っただけだ」

「あにさん呼んできます!」
「あっ、いや!違うんだ!今日は君に用事があって!」


「へ?うちに?」


「ああ。カントーのポケモンリーグのイベントに、君に是非出て貰いたくてさ。エンジュの観光宣伝にもなるし」
「え‥そんな!他にも上手なあねさん方ぎょうさん居てます!うちは、‥」

「君が一番人気だし、‥それに俺が君を推薦したんだ。どうだろう、‥受けて貰えないか?」

「へ‥へえ、‥でも、」

「俺、君の舞が好きなんだ。他の人にも、もっと沢山の人に知って貰いたい、‥駄目か?」
「‥‥、カントー‥やと、こっちの舞台休まないと、あきまへんし、」
「ほんの一週間、それだけ。期間も延長せずに、君をジョウトまで送り届けるから。‥頼む!それに、その、約束してきたんだ‥‥君に熱狂的な奴がいてね、」

「‥‥、考えて、おきます」

「本当にか?!」
「へえ。嘘はつきません」

「なら、連絡先置いていくよ。俺のポケギアに繋がるようにしたから。ああ、本当に嬉しいな。‥ありがとう!じゃあ、また!」
「わ、わかりました‥(‥凄い勢い)」









「わあ‥‥‥まだやってたんだ、にいとミナキさん」

「今回ばかりはね」

「うぎぎぎぎ‥‥わたしもこれだけは譲れないぞ‥」

「そこから手を離せ!」


「あにさーん、ワタルさんからお仕事依頼来たから書類置いときますー」
「わかった」

「いやあああああ!!わたしの!わたしのスイクンブロマイドがああああ」


20120812

一年ぶり