マツバにいがみてる
<正午のエンジュジム>
「見える‥僕にはできる‥」
「‥あにさん?」
「ああ‥ななし、弁当ありがとう。そこに置いといて」
「‥千里眼どすか、今回は何の依頼なん?」
「‥っ見えろ!僕には見える筈だ!未来が掛かってる!」
「‥(何見てようとしてるんだろ)」
「‥‥くっ、」
「こんにちはー、ななしちゃんだけに用事があって来たよ」
「‥あ、ダイゴはん」
「やあななしちゃん、‥お義兄さん何してるんだい?」
「さあ‥?」
「お義兄さんって言うな気持ちが悪い、聞こえてるぞ」
「未来のお義兄さんにお義兄さんって言って何か問題でも?」
「大有りだよ‥っああ!見えそうだったのに!」
「‥ほんまに、何してはるんやろ‥」
「ななしちゃんのスカートの中身の透視してたりして」
「あにさんは、そんな事しはりません!」
「あ、‥ごめん」
「うちのスカートの中直接見てきますえ!!」
「大問題だよそれ、羨ましいいやけしからん」
「‥‥っあああ!!」
「‥ね、今から僕と映画行かない?」
「え、でも‥ダイゴはん出張のお仕事は‥?」
「ああ、あれ、大丈夫。ミクリがやってくれる」
「‥‥うち、他人任せなひとは嫌どす」
「張り切って仕事してきます。なら今夜レイトショーで見に行こうか!僕頑張ってくるから」
「あんじょうおきばりやす!
‥‥ふう。」
「‥ぐっ‥うう‥」
「‥(マツバにい、苦しんでる‥きっとすごく大変なことなんだ‥)」
「‥っ‥!」
「ま、マツバにい!ねえっもうやめ、」
「ななしの未来の結婚相手がみえないっ‥!!!!」
「‥はあ‥?」
「だれだ‥誰なんだ‥」
「‥。マツバにいが心配だから止めようと思ったけど‥、
今日の夜ダイゴさんと映画行ってきます。今夜帰らない!!」
「え!?ななし!!待った!いや、待ってください!そしてまだ朝帰りは早い!あと十年後に僕としなさい!」
「マツバにいのあほ!!」
20110615