灰の清さに冬を知る
六花に告ぐ
使い古された文明が断絶する昨日と今日に
陰極で待ってるね
静寂の強度
一秒ごとに死んでいく
夜明け前と斜線
急かす唇は誰でもよかった
硝煙の向こうで君は美しい
矢印は廃港へ
産み落とされるかなしみは
夕べだけが君の泣き声を知っている
光を砕く足
置いてきぼりの肉体で
彼の鼓動を知り尽くしたい
四オクターブ先の国
ピリオドを引き摺る眼差し
あいしてるの代わりに
暗喩で濁った肩を抱く
誰だったらよかったの
切ないとか痛いで埋められる白さ
夏は終点
駆け抜ける群青
クリームソーダの暴力
潮騒に呼ばれて
夕暮れの螺旋
鍵をかけてゆく温度
糸を垂らして待ってる
ポートレートは笑わない
お姫様は幸せに暮らしました、の続き
そのなまめかしい瞳をダイヤモンドカットにしたい
丁寧に夜を編む
僕のもっとも憎い顔
その手でトリガーを引くんだろ
恋ならなるたけ甘くデザインしておくれ
君が死ぬ童話
ラグナロクと添い遂げる
抜け落ちた海の気配
歪んだ骨を愛せ
スパイスが足りない
雨の匂いのするひと
欠片崇拝
地獄はフルカラー
滅びゆく清らかさで夢を見たい
もうひとりのぼくへ
第三者の機雷に怯えている
平行線は止まらない
どうしたら君の隣を予約出来ますか
ラブレターなんて書かない方がいいのだ
わたしはサイレンサーでいよう