年中夢中 | ナノ
「なぁこれどういうことよ」
練習後部室の連絡ノートを見た嶺汰の溜息。ページを眼前に突きつけられて隆文は動けない。
『処女です!> <』
と書かれたプリクラにはSRSのちびっ子ボーカルの内海健人と先輩バンドのふらんどーるがーるのドラムの児玉隆文が写っている。
「どうってこれはこの前健人とボーリング行ったときのプリクラで」
頭の中で浮気現場を突きつけられているみたいだな、と隆文は思いつつも嶺汰とはそういう関係でもないので平然と対応する。そもそも嶺汰も隆文も2人とも男だ。
「この際何で俺に黙って健人と遊びに行ってるのかってのは触れない」
何でってお前外出嫌いやんか、ただの引きこもりネラーじゃんと隆文は内心思いつつも、
「分かった。今度からは添田誘うわ」
と言い今回の収拾を図ることにした。隆文は早く帰りたいのだ。
「そういう問題じゃなくて」
近づいた嶺汰は隆文を抱き締める。そして耳元で囁いてやるのだ。
「いい加減俺も限界だからお前の処女奪ってやるよ」



「そもそもこれをなぜ書いたのかって話やな」
件のプリクラが貼られたページの部室の連絡ノートを見た横瀬は溜息を吐いた。向かいでは我関せずとスタジオの予定表を見ているバンドメンバー。
「え、章葉ちゃん的には美味しいんでしょ?」
スマートフォンの画面ををいじりながら華燐が言う。
「美味しいとかの内容じゃなくてよくもこう堂々と書けるなぁと」
ちなみに横には『仮性包茎同盟プリクラわず!』と汚い字で書かれている。
「これ真性の方が尊厳的には見てて面白いのに」
「…えっそっち?」
呆れる華燐。スマートフォンを鞄の中にしまう。横瀬は連絡ノートから手を放し携帯を開いた。呟きの画面に踊る最新の文面。
『【定期】ど変態ベーシストたんは本日も健在【仮性包茎に荒ぶるいけめん】』
投稿者をちらりとみて溜息を吐いた。

ちなみに数分後の横瀬の呟き
『部活の同級生と先輩(両方男)がプリクラで処女発言してるんだが誰か犯してやってくれ』
しばらくこの発言で荒ぶったとか何とか
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結局腐女子横瀬さんは若干添田×児玉展開に遭遇出来ませんでした
添田さんも柳谷さんも横瀬さんもネラーです。真性(包茎ではない)添田さんと三次元腐女子の横瀬さん、柳谷さんはそんな横瀬さんの情勢をついったで見てるただのオタク。

なんかごめんなさい

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