俺、無理だわ。



「えっ、今、何て…?」
「だからぁ」
無理だっつってんだよ、そう彼は吐った。
今日から遠くに行く。別れの挨拶に来い。
男鹿に呼び出されたのは新幹線ホーム。
何でいきなり。いつまで。何処に。
頭の中がぐるぐるする。何で、何で。
興奮していたのだろう、何とも言えないような顔をして男鹿はただ、

「ごめん俺、気づかないうちに男鹿傷つけてたんだよね…ごめん」
「お前のそういう所が厭」
彼の口から吐かれる言葉に、からん、とココロが崩れていく音がする。
声が震える。

さわさわと春風。
桜の花びら。

「なぁ、もう行って良い?」
ぽろり、涙が零れる。掌にて跳ね返る。
「なぁ男鹿、」

さいごにひとつだけ。



男鹿を乗せた新幹線は既に居ない。
古市はただただ佇むだけだった。

「馬鹿古市」

後ろから肩を抱きすくめられる。
彼の腕を借り、静かに泣いた。
お願い、遠くに行かないで。
男鹿は泣きじゃくる古市の頭を撫でる。

「お前の事心配過ぎて旅行止めた」

*****
「つか今日何の日か知ってる?」
「…冗談でも止めてくれ」
--------------------
イメージ曲
AS/IAN K/UNG-F/U G/ENER/ATI/ON 『12』
(崩/壊アン/プリ/ファー)

全然違うけど!
エイプリルフール滑り込みでもこの残念具合何だ
もう一つ絶対間に合わないから突発的に思いついてうりゃぁぁぁ

お目汚し大変失礼致しました

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