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「#幼馴染」のBL小説を読む
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早いもので、とうとう高校に入学する日がやってきた。
美登里が受験したのは杜王町にあるぶどうヶ丘高校を初めS市内の高校を3校だったが、合格したのはぶどうヶ丘高校だけだった。

初めこそ落胆をしたが、あの"スタンド"能力に目覚めた晩から自分の運命は決まっていたものに違いないと美登里は結論づけた。
今までの苦労を思えば第1志望校に一歩及ばなかった状況に悔しい感情はあったものの、また一から頑張ればいいと自分を励ました。


「……今日が高校の初日か」

ぶどうヶ丘高校入学式の日。
リビングに降りてきた美登里に声をかけたのは、家長である白石博己だった。

いつもなら政令指定都市である隣町にある職場へと朝早く出勤していて家にはいないはずなのに、彼が今この時間でも在宅しているのは非番という事だろう。
家にいても書斎にこもりきりの父親の存在に少しだけ美登里は緊張したが、いつものように父親に挨拶し席についた。
母親がタイミングよく作ってくれたスクランブルエッグを少しだけパンによそっている美登里に、父親は珍しく言葉を続けた。

「遅くなったが受験頑張ったな。
これからの高校生活は羽目を外さず楽しむ事だ」
「…うん、ありがとう。お父さん。
3年間また頑張って勉強するよ」
「その意気だ。」

父親にとっては何気ない言葉だったが、ずっと美登里を苛んでいた父親への思いが幾分軽くなった。

朝食を食べ終わると美登里は部屋に戻り、高校の制服に着替えた。

ぶどうヶ丘高校は中高一貫校であり、制服のデザインもあまり変化はないのだが、この制服はぶどうヶ丘高校の生徒であるというステータスになる。
そう思うと美登里はきちんとした格好でいようと思った。


一方その頃、リビングでは博己がコーヒーを片手に新聞を熟読し、妻の美すずは食器を洗い終え一息つこうとテレビに目を向けた。

「-----続いて、ローカルニュースです。
目や耳の内部が破壊されて死亡するという変死事件が、本日未明で5人にのぼる事が分かりました…------」
「あら…またこのニュース…」

美すずは不安げな様子でニュースを憂い、自分用のコーヒーを一口含んだ。

「…君も気をつけなさい。
東京より家にいる時間が多いんだから。」

博巳は新聞から少しだけ目を離し、妻を見つめながら言う。

「…ええ気をつけます。
あなたもお身体の事、お大事にしてくださいね。」

自分の言葉にコクリと頷くのみである夫に、
美すずは満足した様子で微笑んだ。

長年付き添ってきたからでもあるが、彼の無口の裏には家族思いであるという熱情が隠されているのを彼女は唯一知っている。


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