「…あの手がどうして首を絞めてきたのか、全然分かりません…。
鈴美さんと同じようにあの場所で閉じ込められた霊だとしたら、可哀想な気もします…。
しかし悪意を持っていたら、私の首に手を回した時点で絞めていたと思います。」
美登里の言葉に、露伴はふんと鼻で笑う。
彼には馬鹿げた話に聴こえるかもしれないけど、あの時に感じた不思議な感触は忘れることはないだろう、と美登里はそう自分に納得した。
美登里が視線を下に移すと、自らの影がある。
一見するとただの影だが、能力を行使したいという彼女の意思があれば、スタンドとして現れる。
小道では、寄り添うように現世に繋がる道をあゆんでくれた頼もしい存在だ。ふともしかしたら、自分から気づかなかっただけで、自分のスタンドは以前から傍らにいたのかもしれないと美登里はそう思った。
承太郎から少しスタンドの扱い方を教わっていた時期があったが、彼の都合だったり新たなスタンド使いが現れるようになったりして、きちんと"スタンド"という存在について理解していなかった部分がある。
今度改めて承太郎さんに話を聴かなければと、美登里は決意した。
後日改めて承太郎と約束をした美登里だったが、スピードワゴン財団の研究員も同席していいかと電話で彼に請われた。
断る理由がなかった為、美登里は大丈夫だと返答したが、疑問が浮かぶ。
「…研究員の方が同席しても構わないのですが、なぜ同席するのか宜しければ教えていただきませんか?」
「…以前にも言ったかもしれないが、スタンドには2つの発現条件があると定義されていた。
1つは私のように代々スタンド使いとしての素質がある家系に生まれたこと、2つは生まれつきそういう素質を持っていて、成長とともに現れる。
…最近はDIOという怪人が所持していたという弓に射抜かれたもの、という条件が追加された…」
「…そうですね、以前にもそうおっしゃっていましたね。私には発現条件に当てはまるものがないとも。
…ちゃんと、自分がどうしてこの能力を身につけたのか知りたいのです。
最近では気づかなかっただけで、以前から傍らにいたのではないかと思うようになりましたから…」
美登里がそう言うと、承太郎は「…それなら日程は改めて連絡する」と述べた。
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