0125 2120
目の前には"高尾"そして"バニラシェイク"、と、見開きのページいっぱいにでかでかと書かれたノートと、バニラシェイク。そして対面にはまさに高尾和成その人が険しい顔で座っている。
「…なんですか?」
「どっちか選べ」
「はい?」
「いいからどっち!」
「正直に言ったら何かくれるんですか?」
「そうそう金の俺と銀の俺、ってちがう!」
「そういうつもりで言ったんじゃなかったんですけど…」
「いいから俺とバニラシェイクどっちが好きなのかはっきりしろ!」
「言ってて虚しくないですか」
「虚しいよ、虚しいけどな、俺よりバニラシェイクの方が好きなんじゃねえかって疑わなきゃなんねえって方がより虚しい」
「……」
「ほらはやく」
「………、……みぎ」
「右?右って、…おいどっちだ」
「右は右です」
「どう見て右だよ!くっそ、」
きみからみる右側
≠
ぼくからみる右側
◆
黒子っちから見て右側に"高尾"がありました。どっちでしょうね!
こういう、答えの出ない問答がすきです。本人には明確だけど相手には伝わらない伝えないっていうのか、なんなのか…