||淫


大好きな恋人とふたりきり。幸せな、甘ったるい雰囲気が漂う中で、私と仁王は緊張した面持ちで向かい合っていた。それもこれも、彼に原因があるのだ。そもそも彼があんなことを言うから・・・・・・

「なぁ、そろそろ良ぇ?」
「ほぅあ!?あ、う、はいっ」
「なに緊張しとるんじゃ。初めてじゃないじゃろ?」
「そうだけど・・・ん」
「ん、可愛えよ」
「ぅ・・・」

口付けられ、そんな風に言われてしまえばもう黙るしかないわけで。再度問いかける彼にこくり、とうなずいて、そっと彼に抱きついた。





「んぁあ・・・っ」

肌をなぞらえられる感覚に、ぞくりと下腹部が反応を示した。ふ、と吐き出す息は甘く色付き、仁王に必死でしがみつく手は少し震えている。
あれから数十分後。私たちは密室で、互いに絡み付くようにして情事を行っていた。

「ぁ・・・・・・ふぁ、はっ・・・!」
「腰、動いとるけど」
「っ・・・」

指摘された通りにゆるゆると浅ましく動く自分の腰を、私は酷い羞恥と共に必死で律した。私はベッドに腰かけた仁王の上に、正面から抱きつくようにして座っている。腕にしがみつく私を仁王が撫で、また指を走らせて後ろから秘所に手をまわした。ぐ、と彼の指がその辺りを強く押し込み、ふいと無意識に腰が浮きかける。互いに衣服を身に付けていないので、与えられる刺激がダイレクトに伝わってくる。

「ふっ、ぅうん・・・ゃああ・・・っ!」
「・・・・・・、」

ぐぅ、と下腹部に何かが当たった。ちら、とその辺りを見ると、彼のモノが誇らしげに立ち上がっていた。彼が興奮している証拠だ。仁王は私を優しく抱き締めたまま笑い、陰部を刺激する手に力を込めた。ナカに挿し入れられた指が細かく律動を繰り返し、その度に身体が快感の波にくねる。

「ふっ・・・・・・ぅ、に、お・・・っ」
「・・・そろそろ挿れてええ?」
「はっ、ぁ・・・早くぅ・・・・・・っ!」
「おん」

クスリ、と仁王が耳元で笑い、私の陰部から指を引き抜いた。その瞬間脱力し、くたりと身体が落ち込みかける。それを仁王が持ち上げ、己の陰器の上にずぶずぶと私の身体を落とし込む。

「ひ、ぃん・・・ぁあああ・・・・・・ん!」
「・・・ッ」
「ふぁ、あ、ぁあ・・・におぉ・・・・・・」

身体に快感を刷り込まれていくような感覚だった。視界が白く点滅して、足先がびりびりと痺れる。急に締め付けがきつくなったのか、仁王が一瞬顔をしかめる。しかし一旦私のナカに自身を収めてしまうと、一度ふ、と微笑んで、律動を開始した。

「ふっ、ぁ、あっ、ぁっあっあっ!!」
「・・・っう・・・・・・!」
「ぁっ、ひぁ、あっあっぃあっ」

仁王が更に動きを早める。私の腰を大きく持ち上げ、何度も何度も内壁を擦り合わされた。

「・・・・・・ッ、」
「・・・・・・っあっ!」

ある瞬間、どん、とナカに何かがうち込まれ、私は二度目の頂点を味わった。それから力の抜けたように仁王の方へ雪崩れ込む私を、彼は優しく受け止めてくれた。





愛しとぉ、なんて愛しげに抱き締められて、照れを隠すように私も強く彼を抱き返した。
――――――――――――
甘い激裏、とか言い張ってみる。
リクエストありがとうございました!

2013/1/18 repiero (No,90)


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