||口づけの後に見る白日夢





「あー、だるっ」

買い物帰りの暑さがうっとおしい。荷物は重いし、汗で体はベタベタ。嫌に気持ち悪い。脱ぎたい。暑い。

「クーラー・・・」

ピッ、とスイッチを入れると、クーラーがウォォォと唸りを上げて起動。でもすぐには涼しくならない。やっぱり暑いなぁ。
私は後ろから君が部屋に入ってくるのも気にせずに服を脱いだ。別に誘ってるわけじゃなくて、ただ暑いから。下着だけになってタオルで汗を拭き取って、ふと振り返れば光が目を見開いて固まっていた。あぁ、初めて見るんだね女の人の身体。エッチなご本にお世話になったことはあるだろうに。

「光、片付けないと」

彼を軽く促すが、動く気配がない。私は溜息をついて、せめて自分の持っていた袋だけでもと、中の物を冷蔵庫にしまった。勿論、下着のまま。そうしてベッドに腰掛け、後ろに倒れこむ。するとゆっくりと光がこちらに近付いてきた。重ねられた唇は熱い。

「んっ・・・、」

おっと、この展開は。

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