副会長とおひるごはん 2 | ナノ
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副会長とおひるごはん 2


途中さりげなく俺の太ももを触ろうとする副会長をなんとか避けつつ、生徒会室に着いた。
「中には何人かいるかもしれませんが…どれも気にしなくて構いません」
にっこりと笑う副会長に俺はどれもって物扱い!?と顔が引きつり、片山は生徒会は王道っぽかったけど実際どうなのか、楽しみだなあとにやにやしながらぶつぶつ呟いていた。

「どうぞ」
と、扉を開けてエスコートしてくれる所だけを見ればかっこいいのに。
どうしてこの人はこうなんだろう、とさっと腰から太ももを撫でまわす手から必死に逃げつつ生徒会室に入った。
生徒会室には会長以外の役員が揃っていた。
美形が一斉にこっちを見たので思わず立ち止まってしまう。が。

「どうしました?瞬」
背後からするりと片手を腰にまわされ、もう片方の手で太ももを撫でられる。
「ひっ!」
ふっ、と耳に息を吹きかけられて小さく息を呑む。
副会長は逃げられないように俺を拘束したまましばし俺の脚を撫でまわし、ふと思い出したようにこちらを凝視する役員に声をかけた。

「何を見ているんです?俺と瞬はここで食事するんです。用意ぐらいしなさい」
その言葉にハッとしたように役員達は俺から視線を外し、焦ったように行動しだす。
テキパキと机を片付け、奥の部屋からトレイに載った食事をワゴンで運んでくる。
ただその間も太ももを撫でまわす副会長と必死に抵抗する俺、それを興奮したように見つめる片山が気になるのか、ちらちらと視線を感じた。

「では食事にしましょうか」
たっぷり触ってご機嫌の副会長は抵抗で疲れた俺とご満悦な様子の片山をソファに座るよう促す。
この3人だと危険だ!と思った俺は役員達に声をかける。
「あのっ!もともと生徒会の人ってここでご飯食べてるんですよねっ?人数分ありますし一緒に食べませんかっ!!?」
その言葉に役員達が引き攣った顔になるが俺にとったら大問題なんだ!
頼むからここで食べてくれっ!

「…瞬がこう言ってるんです。座りなさい」
にこ、としながら、でも眼は笑っていない副会長が一言いうと役員達は悲痛な表情でソファに座る。
悪いとは思うけど、俺の貞操の危機なんですっ!!
ぴったりくっつくように隣に座られたが、人眼のあるところではそこまで酷いことはしないだろう…多分…。

全員にプレートが配られ食事が始まった。しばらくは午前中の授業や勉強の方法など、普通の会話が続いていたので俺は安心していた。
油断していたのだと思う。
食べ終わってからも話をしていた途中、俺は太ももに手を感じた。
「ひゃあっ!!」
予想していなかった接触に俺は奇声をあげてしまった。
「な、な、何を…!!」
今までおとなしくしていたのに、なぜだ!という思いを込め隣の副会長を見ると、彼はにっこり笑って信じられない発言をした。

「デザートに瞬を味わおうと思いまして」
はい?空耳?俺、耳がおかしくなっちゃったのかな?
軽く現実逃避を始める俺の頭。
ってそんなことやってる場合じゃ無ええぇ!!
うちもものほうまで触ってくる妖しい動きをする手の動きを抑えようとするが、副会長は細身のくせに力が強く全然止まらない。

「ちょ、やめ、た、たすけ…!!」
今朝と同じように周囲に助けを求めようと役員達を見るが、強張った表情でわずかに頬を赤くしてさっと視線を逸らされる。
その表情は俺に語っていたーその人には逆らえない、すまん、俺達のためにも犠牲になってくれ、と。
ちょっとおおお!!この人あんた達の仲間だろおおお!?俺一般生徒!!助けんのが仕事だろうがああ!?
明らかに怯えている役員に助けは期待できない、と俺は親友を見てみた。
が、片山は…見るだけ無駄だった。嬉しそうに見ている。
片山、お前今朝に引き続き…!!

俺がそんなことを考えている間も事態は俺にとってヤバい方向へずんずん進んでいる。
「瞬…」
はあ、と悩ましげな吐息が耳にかかる。
「ひいいいいぃっ!!だ、だめですって…!!」
必死に顔を押し返すが逆に手を舐められて思わず両手を離してしまう。
「っわああああぁ!!?」
そのままソファに押し倒される。俺の脚を跨ぐようにして挟み込み、動けないようにした副会長が冷たい視線を役員達に送る。
「…いつまで見ている気ですか。そこの生徒を連れて出て行きなさい」
ギラギラした表情に本格的に貞操の危機であることを悟る。

「っま、待って誰かたすけ…!!」
「ふふふ、瞬…立てなくなっても俺がちゃんと部屋まで連れて行ってあげますからね」
「っい、嫌だああああぁ!!」

その後しばらく生徒会室からは哀れな生贄の声が響いていた。




100922
(ううううう腰が痛い…)
(夜はお願いきいてくれるんですよね、楽しみです)
(え")

もっと生徒会を出したかったんですが…次回こそは…!