副会長の秘密 | ナノ
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副会長の秘密 前編



この学校は小中高一貫男子校で、金持ちが多く美形が持て囃されるいわば王道の舞台。実際山奥に位置するため恋愛対象も同性、生徒会や風紀は人気者がなる。

俺-鈴木瞬-は庶民だが、特待制度-別名、庶民も慈善のひとつとして受け入れましょう制度-を利用して入学した。学費・寮費等も安く、成績についても縛りはない。まぁ頭も財布も完璧な庶民と触れ合ってみましょう、という趣旨なので差別的な扱いをされることはあるがさほど気にせず平凡な生活を楽しんでいた。

そんな中理事の甥だかが編入してきた。彼はオタクルックにも関わらず名だたる美形を落として今や時の人。今日も食堂で騒いでいる。

「はぁ、俺弁当なのに…」
「まぁまぁ瞬!王道に萌えようではないか!」
俺の親友は腐男子というらしく、この学校の恋愛事情にやけに詳しい。正直俺は静かに飯を食べたいのだが、仕方ない。

「ん〜腹黒副会長の瀬戸朱史は何か微妙なんだよね〜」
「腹ぐ…失礼だろ」
俺の突っ込みはスルーされ、持論を展開される。
「何か本当に好きになってるとは思えないんだよね〜気に入ってるのは本当だろうケド…」
「どうでも良いから食べ…」
「うひゃあ王道君達横のテーブルに来たよっヤバイ何か起こらないかなっ」
テンションが上がったバカはもう手が付けられない。無視して食事を開始することにした。

「ああっ椅子争奪戦だ!」
ザワザワ騒がしいが俺には関係無い、と食べていた、が。
ガタタッという音と王道君の「離せっての!」という大きな声と共に俺は衝撃を受けた。




100908
何故か前後編になってしまった…