第二章 魔法学校と案内人




 ホグワーツ魔法魔術学校

 制服
   一年次は次のものが必要です。
 一、  普段着のローブ 三着(黒)
 二、  普段着の三角帽(黒) 一個 昼用
 三、  安全手袋(ドラゴンの皮またはそれに類するもの) 一組
 四、  冬用マント 一着(黒。銀ボタン)

 衣類にはすべて名前を付けておくこと。

 教科書
 全生徒は次の本を各一冊準備すること。
  『基本呪文集 (一学年用)』
         ミランダ・ゴズホーク著
  『魔法史』
         バチルダ・バグショット著
  『魔法論』
         アドルバード・ワフリング著
  『変身術入門』
         エメリック・スィッチ著
  『薬草ときのこ千種』
         フィリア・スポア著
  『魔法薬調合法』
         アージニウス・ジガー著
  『幻の動物とその生息地』
         ニュート・スキャマンダー著
  『闇の力―――護身術入門』
         クエンティン・トリンブル著


 その他学用品
   杖(一)
   大鍋(錫製、標準二型)(一)
   ガラス製またはクリスタル製の薬瓶(一組)
   望遠鏡(一)
   真鍮製秤(一組)

 ふくろう、または猫、またはヒキガエルを持ってきてもよい。一年生は個人用の箒の持参を許されていないことを、保護者はご確認ください。




必要なものリストを見ながら、レイチェルはうなった。


「三角帽の昼用ってなんだよ。夜用もあるってのか?つか、昼用と夜用の違いはなんだよ」


まずはこれだ。この際、口調が悪くなっているのは気にしない。


「それに名前を付けておくことって…。確かにたくさんの生徒がいりゃあ、間違えるかもしれないけど。屋敷しもべが身の回りを整えてくれてるから、目印だって言われりゃ文句言えねえけどさ。わざわざ書くことじゃないだろ。躾の問題なんじゃねえの?」


などなど、現代日本で結構礼儀だの躾だのに厳しかった家庭で過ごした彼女は不満たらたらである。とそこで、下から見上げる黒猫・エクリプスが視界に入る。

かつては闇の帝王と恐れられた彼も、学生時代はいちいち名前を記入をしていたのだろうか?独占欲が人一倍強そうな彼だからか、なおのこと書いていたかもしれない。

ちまちまと名前を記入する若き帝王を思い浮かべてレイチェルは吹き出すのだった。





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