構わず俺は言葉を繋ぐ。


「でも恋は此処にいる。


抱きしめられる。」



「離したくないんだ。


恋、勝手に俺の手が届かない所に


歩いて行くなよ?」



『クオ、くん……?』



もう何も言わなかった。


ただ、強く抱きしめた。


俺から離れて行かないように。



『……クオくん』



恋が俺の髪を撫でた。



『クオくんの髪は綺麗だね。


クオくんの大きな手も


私を優しく抱きしめてくれる腕も


クオくんは凄く、眩しいくらい綺麗だよ』


キュッと俺の背中に手を回して抱きしめた



『どこにも行けないよ。


こんなに暖かくて


大好きな人から


離れられるワケないじゃない』



「…恋、」



顔を上げると、


顔を真っ赤にしている恋がいた。


同時に、俺の顔にも


熱が帯びていくのが分かった。



「ッ…、好きだ、恋…ッ!」






恋は


にっこりと笑って


顔が赤いのも、頬を撫でる涙も隠さず


ゆっくりと頷いた。












(恋、こっち見てるのって…)
(…?…!!先生…!)
(スゲーニヤニヤしてるな)
(あー!クオくんの馬鹿!!)
(あれ、何で!?)






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