クオサンタクロースは
天然で真面目。



只今24日AM01時20分。
恋人の恋クリスマスプレゼントを届けます。



「うー、さっみい、」



身震いをしながら
恋の家の前に
プレゼントを持って立つクオ。



「さて、
きっと玄関は閉まってるよな。」



クオは玄関のドアノブに
手を掛けるが、
やはり押しても引いても
扉は開かなかった。



「こんな事もあろうかと
ロッククライミング
やっておいて良かった。
マジナイス」



クオは壁の突起に手を掛け
スルリスルリと壁を登っていく。


恋の部屋があるのは
この壁を登った
ところにある部屋だ。


そして恋の部屋の
ベランダに辿り着いた。



「うっし!
朝起きたらプレゼントがあって
サンタさんからの
手紙があったら
恋も大喜びだな!」



今日の昼からのデートで
恋が、
『サンタさんから
プレゼントがあったんだーっ!』と喜びながら話す姿を
想像すると自然に頬が緩んだ。



「よし。
勝手に部屋に入るのは仕方ない、許して貰おう。」


勝手に自己解釈をして
部屋の窓に手を掛けた。






しかし。








「……鍵閉まってる」



(∵)当たり前です(∵)



「まじか、想定外だ」



取り敢えずガタガタと
2、3回横にスライドさせてみる。


「今夜渡せなかったら意味無いって本当神様って意地悪だな、自分の誕生日に他人に意地悪して楽しいかイエスキリスト!!!」


『ご近所迷惑ですお客様』


「!!」


クオが空に叫んでいると
最愛の彼女恋が
カララと窓を開けた。



『んー、聞きたいことは
山ほどあるけど、
取り敢えずこんばんは』


「こ、こんばんは」


恋は苦笑すると
クオに肩掛けを掛けた。



『まあ入って。
クリスマスの夜に
クオが来てくれるなんて、
どんなプレゼントよりも嬉しいよ』



恋は笑ってクオを部屋に誘った。



「…っはは、
かっこわりー」

クオは肩に温かみを感じながら苦笑した。


「恋」



『ん?なにクオ』



「メリークリスマス」







恋が、
クオが見せたプレゼントに
大喜びしたのは言うまでもない。













プレゼントが運んできてくれた
私の大好きな人。















(クオ天使)
(何故そうなった)
(大好き)
(愛してる)


クオver.fin




ToP
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