簡単でした。







「あれ、俺のせい」





 なんで?
なんで真広がそんなことするの?
それに、なんで震えてんの?





「…なんで?」


「わかんない?」





 また意地悪そうに笑う。
それにつられて脈拍が上がる。





「馬鹿だな」


「うるさい」


「教えてあげる」





 そう言ってあたしに近づく真広。
思わず引こうとしたが後ろは壁だった。





 教えるってなにを?
なんて聞こうとした時にはすでに目の前に真広の顔があった。






そして





―チュッ





唇が重なった。





 頭が真っ白になった。
それはすぐに離れたが温もり、感触などは未だに残ったまま。





「…俺の、今の気持ち」


「へ…///」





―キーンコーンカーンコーン





 HRが終わるチャイムの音が鳴る。
誰もいない教室に響いた。



「あ、遅刻だ」


「もしかしてあたしも?」





 保健室に行ってたことにしよう。
真広は職員室に遅刻届けを出しに行った。





あれ?





よく考えたらちゅーしたってことは…。





「真広も、あたしのこと…///?!」





 ちゃんと、繋がっていた。






(空実、お前どこいってた)
(ゲッ、担任…)
(まぁいいや、遅刻にゃしないでやる)
(担任、好きだあああ)
(キモッ)
(´・ω・`)


 

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