雑誌と海計画
「海行きたい…」
言い出したのはあたし。
8:00ジャストの真広の家にて。
「海ぃー?砂入って苦手」
「なにそれ女の子みたい!!」
それでも高校男子?!
ダルそうにベッドにねっころがって雑誌を読み出す。
「あ、この服ほしー」
「もー、聞いてよ馬鹿ー」
チラッと男もの雑誌を見る。
「あ、この人格好いい!」
さすが雑誌…、イケメンだらけ。
「この人の髪型いいな」
「何時間かかってんだろって、海だよ海ッ!!ほらここに海特集あるじゃん、読んで」
雑誌に水着やらと海に関連することなどが書いてあった。
が、ペラッと次のページにされる。
「後でな」
「いいよもー!!愛之助くんに頼んでみようかな?」
「愛之助…?」
雑誌から目を離す真広。
あ、目があった…///
「なんで愛之助が出たんだよ?」
「友達になったんだよ!色々相談のってくれたりのったりね」
「なにそれ」
雑誌をパシッと閉じて麦茶を飲む。
さっき買ってきたゼリーに手を伸ばす。
「で、今は愛之助とメールしてると?」
今までケータイをいじっていた。
まぁただm●xiをチェックしていただけなのだが。
「m●xiだよm●xi!みんなの動きを確認してるんだよ」
「m●xiねぇ…」
あ、真広もチェックし始めた。
しばらく携帯とにらめっこしてフッと笑う。
「なるほど、坂井たちが海行ってるからか」
ニヤニヤしながら携帯を振り回す。
坂井たちとはあたしの学校での友達である。
m●xiのつぶやきで「海なうー、ナンパされてーw」と書いてあった。
それを見てあたしも行きたくなってしまった。
「見抜かれた…。」
「フッ、しゃーねー、今から他の奴ら誘って行くか?」
「いいの?!」
「いいよ、暇だし」
う、海だああああああッ!!
(やばい、水着水着!)
(浮き輪持ってこいよ?)
(なんで?)
(溺れるだろ、お前)
(泳げるわ!!)
← →