このDVDは正解だね


「おはよう田島くん」


「はよーあみ…ってえ?!!あみから挨拶??!マジ?!嬉しい!!!やべぇ!!!」





　最近田島くんに慣れてきた。
機嫌もよかったんでちょっと挨拶してあげようとやってみたのだが…。





「なにその反応…」


「いやぁマジで嬉しくてさぁ!!!なに、なんかあったの??!!!」


「あ、聞いちゃう?!それ聞いちゃう〜?!」


「聞いちゃう聞いちゃうっ!!」


「それがさーっ!!





―ﾍﾞｼｯ





　おぁう?!」





　今日の機嫌のいい理由を話そうとしたら頭に衝撃が。
まぁ愛しの泉きゅんなんだけど!!





「いっずぅみきゅんっっおっはよーうっっ」


「抱きつくなきもい」





　ｻｯとよけられてしまった。
まぁいい、かっこいいから。





「ねぇねぇあみ、さっきの続きは?気になってしょーがねーよ!!」


「あぁ、ごめんごめん泉きゅんがあまりにもかっこいいから」


「意味不、続きって?」


「なんと、自販機で当たってジュース二個も出てきたのーっ!!!」


「すっげー!!!!いいなぁいいなぁ!!!!」





　カバンからさっき買ったジュースとおまけのジュースを出して見せる。
田島くん、いい反応だ!!!





「で、泉くん、なぜあたしのｼﾞｭｰｽ勝手に盗んだ?」


「いやのど渇いたから」


「なら仕方ないねっ★」


「えー、俺も飲みたいー!!!」





　田島くんが駄々こねだした。
まぁ、さっきの反応は普通に嬉しかったからなぁ…。





「飲みかけだけどこれでいい?カルピース」


「え、いいの!!!?????」


「機嫌いいからいいぞよ」


「マジ?!うわーあみ大好きーっっ」





　田島くんにカルピースを与える。
犬を手なずけた気分。





「泉ーっあみの口付けもらったー!!!!」


「よかったなー、殺菌してから飲んだほうがいいぞ?」


「泉きゅん、そんなこと言われたらちゅーしたくなっちゃうよ〜?」


「三橋ー、あみがちゅーしてくれるってさー」





―ｶﾞﾀｯ





　泉くんの問題発言にれんれんの肩がゆれる。
今日も可愛いなぁ。





「れんれんなら…///」


「え、う///!!???」


「よかったなー三橋ー」


「えー、と…///」





　れんれんの顔が面白いくらい真っ赤になった。





「れんれん、冗談だから逃げないで…」


「う、うぅ…///」


「あっ!!!文貴にDVD返すの忘れてた!!!」





　しまった!!!
急いでカバンの中からDVDをとりだしてついでに入ってたちっさい人形とリボンを巻きつける。





「なんでラッピングしてんだ?」


「おぉ泉きゅん、これはお礼の品だー!」


「へー」


「ま、ゲーセンでついでにとれちゃった人形なんだけどねー」


「(いらねーってか…)」






　7組に行き、ぐるぐるに巻かれたDVDを文貴くんに渡す。





「わー人形つきー?」


「おう!このDVDは正解だな、面白かった!!」


「だよねー!特に二郎と三郎が生き別れの兄弟だったってシーンとかね!」


「あれ感動したー!あと実は一郎は女の子だったとことか!!」


「すごかったよねー、結局お母さんがラスボスだったしなー…」



このDVDは成功だね!!


(なんのDVDだよ…)
(お、花井ーみてみてもらっちゃった!)
(なにその歪な人形)
(ケータイにつけようかなー)
(阿部やら田島に盗まれんなよ…)
(あぁ…熊谷ちゃんファンは怖いなぁ…)






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ﾊﾘｰ●ｯﾀｰのDVDをﾚﾝﾀﾙしてきました。
ﾛﾝにどうしても吹く。


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