近親相姦じゃないから!!
「校門の前にいるやつ、お前の弟?」
先にくつをはきおえた孝くんが指をさす。
おぉなんか見覚えのある背中だ。
「おーいっ陸ー!!」
あたしの声に気付いたのか手を振っている。
走って陸のところまでいく。
「姉ちゃん遅い、で、あの人ら誰?」
「ごめんごめん、野球部で同じクラスの人!左から順に三橋くん、孝くん、悠!」
「あだ名かよ」
「あ、そっか!三橋くん、泉くん、田島くんっ!」
「ふーん…(真ん中が助けてくれた人…)」
なにやら観察中?
「空と目そっくり!」
「そうかな?」
悠が目を見開いて比べる。
そんな悠をすごい目付きで睨む陸。
「どーも、はじめまして相澤陸です」
「おぉ、自分から挨拶できる子になったのか!!姉ちゃん嬉しいよーっ」
頭をわしゃわしゃ撫でてあげる。
抵抗してたが満更でもなさそうだ。
「お前ら仲いいなー」
「そうだよ孝くん、あたしらは「愛し合ってるからな」ちょ、違う違う」
陸がどーんといった。
いやいやいやどやるとこじゃないから、だめだから!
「空、お前…近親相姦だったのか…」
「違うよ孝くん、そんな目で見ないで孝くん!!!」
「姉ちゃん俺のこと嫌い?」
「いや、好きだけど、ああああまた勘違いされるから!!」
「なぁ空、実際はどうなの?」
あぁ悠…普通わかるだろ?
「冗談だから!!」
「なんだよかったぁ」
悠はやっぱ可愛いなぁ。
「えーと、田中先輩?姉ちゃんは誰にも渡しませんから」
うおーう///
「田島だよ!ちくしょー姉弟はずりーよなぁ!!!」
悠は唇を少しだしてふてくされた。
悠があたしの弟かぁ…。
ちょっと楽しそうw
「まぁいいや、合宿は一緒に行けるもんな!!」
「そうだね、悠!!!」
そうなのです。
なんと、GW合宿することになりましたっ!!!
楽しみだなぁっ!!!
「ね、姉ちゃん…?」
「はぁい?」
「が、合宿ってこ、この人らと一夜過ごすの?!!」
「い、いや、まぁそうだけど…」
なんで、泣きそうな顔をしているんだ陸!!
「ね、姉ちゃんの処女なくなる…?」
「「「?!」」」
「アウトォオオォォォオォォオ!!!!」
なんで泣きそうな顔でそんなアウトなことを言えちゃうんだこの子は…!!!
悠なんかキラキラした目で見てるよ…。
「三橋くん…あたし、弟の育て方間違えたかな…」
「え、う…か、かっこいい…よ///!!」
「三橋くん…いや廉くん!」
「あ、と…相澤さん…?」
「いやもう名前呼びで!!!」
「っ空ちゃ、ん!!!」
「廉くんっ」
ガバッ
「なんなんだこいつら…」
「田中先輩、姉ちゃんになんかしたら怒りますよ…」
「田島だってばー!事故ならあり?」
「「なしッッッ!!!!!!!」」
陸と孝くんの声が重なる。
な、なんの話?
「そろそろ帰るか」
孝くんの言葉で辺りが暗いのがわかった。
「くらっこわっ」
「空怖いの苦手?」
「な、なにいってんの、全然平気だし、マジで、怖くねーし…」
「「「(怖いんだなぁ)」」」
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